Malwarebytesは11月29日(米国時間)、「Printer problems? Beware the bogus help|Malwarebytes」において、プリンタの公式サポートを装った詐欺が確認されたとして、注意を喚起した。
年末は年賀状などを印刷するため、久しぶりにプリンタを動かそうとして問題に直面するユーザーが多いことが予想される。Malwarebytesはそのようなユーザーを標的としたサポート詐欺が確認されたとして、その内容を紹介するとともに回避策を提案している。
プリンタサポート詐欺とは
プリンタのメーカーとしては、キヤノン(Canon)、セイコーエプソン(EPSON)、ブラザー工業(brother)、HP(旧ヒューレット・パッカード)などが有名だが、MalwarebytesはHPの事案を取り上げている。Malwarebytesによると、この事案ではGoogleのマルバタイジング(オンライン広告詐欺)が使用され、「hp printer help」の検索時に4件の詐欺サイトへのリンクが表示されたという。
これら詐欺サイトはスポンサー広告として公式サイトより上位に表示される。ユーザーがこれら詐欺サイトにアクセスすると、プリンタソフトウェアのインストールに必要として、プリンタのモデル番号を入力するように求められる。しかしながら、この入力に意味はない。
次に、ソフトウェアのダウンロードボタンをクリックすると、ソフトウェアの自動インストールを装う偽のアニメーションが表示される。そしてドライバーのインストール中にエラーが発生したと偽の表示を行い、電話やライブチャットへの連絡を要求する。
その後の展開は従来のブラウザハイジャックを用いたサポート詐欺と同様とされる。詐欺師はリモートアシスタンスなどを使用してデバイスを乗っ取り、ユーザーに恐怖や不安感を与えて金銭や金融アカウント情報の詐取などを行う。
詐欺への対策
Malwarebytesは同様の詐欺を回避するため、オンライン検索広告や検索結果全般に注意を払う必要があると指摘している。対策の例として、マルバタイジングやそれに関連した詐欺サイトなどをブロックするブラウザ拡張機能が紹介されている。
なお、この対策はプリンタの問題は解決しない。プリンタに関する問題は、ベンダーのサポート窓口または購入店に直接相談することが望まれている。