NTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)は11月29日、アイラ、日本郵便、LIMNOと、会津若松市において高齢者の見守りサービスの実証を12月2日から開始することを発表した。NTT Comは電話で脳の健康状態を把握できる「脳の健康チェック」を実証に提供する。

  • 「脳の健康チェック」による実証の概要図

    「脳の健康チェック」による実証の概要図

実証の概要

今回の実証では福島県会津若松市の中山間地域において、会津若松市とともに公民が連携した高齢者見守りサービスの実証に取り組む。湊地区および大戸地区ですでに導入されているアイラの「ささえiコミュニティ」サービスをプラットフォームとする「みなとチャンネル」および「おおとチャンネル」を活用するという。

また、日本郵便はささえiコミュニティのオプションサービスとして、住民の生活状況を確認する「見守りアプリケーション」を提供し、NTT Comは電話一本で脳の健康度合いを確認する「脳の健康チェック」を提供する。

ICTを活用して高齢者の日常を見守る中で異常を検出し、自治体や地域運営組織、福祉関係者などとの連携による地域見守りサービスの実現性確認する。対象者が高齢者であることから、ICTの導入だけでなく万が一の場合の訪問まで含めた安心安全な地域見守りの仕組み作りを目指すとしている。

実証では高齢者向けの8インチサイズのささえiサービス専用端末「hoam」に加え、LIMNOのNFCカードリーダーを搭載した10インチ端末を新規に独居高齢者宅に配置することで、高齢者の利便性を向上し高齢者の孤立化の課題に対処するとのことだ。

NTT Comの実証での取り組み

実証期間は2024年12月2日~2025年3月31日。NTT Comは、ささえiコミュニティのお知らせ配信機能により、住民に対して週に1回程度「脳の健康チェック」の実施を促す。定期的に脳の健康を確認することで認知機能の低下の早期判別に寄与する。

会津若松市は、「脳の健康チェック」から抽出される認知機能のログを確認し、異常を検知した場合は必要に応じて住民への電話確認や自宅訪問で状況を確認する。