クラウドネイティブ化の特性でもあるITシステムやサービスの開発からデプロイの効率的な循環によるビジネスアジリティ向上。日鉄ソリューションズ(以下略、NSSOL)は11月20日、クラウドネイティブ化プロジェクトを包括的に支援する新サービス「CloudHarbor(クラウド・ハーバー)」の提供開始を発表した。
クラウドネイティブ化を阻害する課題を解決し導入をサポートする新サービス「CloudHarbor」

「CloudHarbor」(公式Webサイト)
サービスは、「標準メニュー」と「オプションメニュー」を用意。「標準メニュー」では、クラウドネイティブプラットフォームとしてのCI/CD基盤ツールの提供と初期構築、コンテナ稼働基盤の初期構築、統合運用基盤の統合運用ツールと初期構築、開発者ポータルのや各種クラウドリソースを提供。統合運用の代行、SRE(Site Reliability Engineering:サイト信頼性エンジニアリング)運用、開発・運用・利用のためのガイドラインの作成などオールインワンで提供するもので、「オプションメニュー」では、同社の高度IT人材によるコンサルティングとIT人材の教育と育成、伴走型の要員支援も行う。
Oracle Cloud Infrastructure(OCI)、Amazon Web Services(AWS)導入の実績も豊富な同社は、クラウドネイティブ化を阻害する課題に以下の4つを挙げる。
不透明なロードマップ
システム環境だけでなく、組織・業務プロセス変革、人材育成など、クラウドネイティブシステムが影響する様々な領域の検討を複合的に実施する必要があり、効果的なロードマップの検討が難しい。IT統制不足・サイロ化
複数の部門がプロジェクト単位で導入検討を始めており、全社で統制が取れていない。高度IT人材不足
近年浸透してきた技術であるため、クラウドネイティブ領域に精通した人材が社内に少なく、自社に最適なシステム構成を検討しきれない。特にコンテナ基盤やCI/CD基盤の構築は、複雑なシステム構成や多数のツールへの高い理解力が求められ、対応人材の不足が顕著。幅広い技術・知識が必要
クラウドネイティブを構成する要素技術は、コンテナ、マイクロサービス、サービスメッシュなど多岐に渡ることに加え、各技術に関するツールや製品が数多く存在するため学習が追いつかない。
激しい環境変化に対応すべくクラウドネイティブ環境導入を目指す企業もあるが、様々な要因によりなかなか進まない現状がある。「CloudHarbor」は、"技術的挑戦を航海に見立て、信頼できる拠り所、港でありたい"という考えのもとに名付けられている。料金等、サービスの詳細はWebサイトで要問合せとなる。