Google(米Alphabet傘下)の慈善活動部門であるGoogle.orgは11月18日、AIを活用した科学研究プロジェクトに総額2200万ドルを投資する基金を設立した。科学的ブレークスルーを支援するという。
AIを活用して複雑な問題に取り組むプロジェクトが対象
Google.orgの新しい基金は、Google DeepMind 共同創業者兼CEOのDemis Hassabis氏が英ロンドンで開催されたイベント「AI for Science Forum」のステージで発表した。なお、Hassbis氏はタンパク質の立体構造予測AI「AlphaFold」の開発が評価され、共同開発者のJohn M. Jumper氏とともにノーベル化学賞を受賞した人物だ。
新しい基金は、世界中の世界中の学術機関および非営利団体による「異なる科学分野が交わり、AIを活用して複雑な問題に取り組む」プロジェクトを対象とする。
現金2000万ドルと200万ドル相当のクラウドクレジットで、合計2200万ドルとなる。科学的なブレークスルーを生み出すのに十分な規模としている。
基金を発表したGoogle.orgのグローバルヘッドを務めるMaggie Johnson氏は、希少疾患の研究、実験生物学、素材・材料科学、持続可能性などの分野での活用が期待されているという。2026年までに15程度の組織を選ぶ計画とのこと。
Google.orgは19年目を迎えており、これまで科学研究や教育機関向けなどさまざまな支援を行い、AIでは生成AIで社会貢献ソリューションを開発するプロジェクトなどを対象とした公募プログラム「Google.org Accelerator: Generative AI」などを発表している。