サイバーエージェントのグループ子会社で、デジタルシフトに課題を抱える企業を支援し、収益拡大を目指したDX(デジタルトランスフォーメーション)推進に特化するサイバーエージェントDXは11月5日、小売業界向けに生成AIを活用したPOSデータ分析ツール「AI POS(エーアイポス)」の提供を開始したことを発表した。
「AI POS」の概要
今回、新たに提供する「AI POS」は、サイバーエージェントのAI技術の研究開発組織「AI Lab」と連携して開発されたもの。
同ツールは、小売業界が抱える複雑なPOSデータを生成AI技術で自動的にレポート化し、誰でも簡単にデータ分析を行えるようにすることで、迅速かつ精度の高いビジネス意思決定を支援する。
ツールの特徴
同ツールの主な特徴は、ユーザーが週次や月次の売り上げ、昨年比などのデータを手動で確認することなく、必要なタイミングで自動的にレポートが提供される点。レポートは、メールやSlack、Teamsなどのプラットフォームで受け取ることが可能。
また、LLM(大規模言語モデル)を活用したチャット機能により、質問を入力するだけで、迅速に適切なデータを取得し、分析結果を提供している。
たとえば「先月の売り上げが増加した理由は?」といった質問に対して、関連データをもとに具体的な要因を提示するほか、店舗の店長には担当店舗の売上傾向、商品担当者には各商品の詳細なデータが自動的に表示されるといったように、ユーザーの役割や関心に基づいて個別に最適な分析結果を提供する。
さらにAI POSでは、リテールメディアの効果測定機能も今後追加予定。これにより、広告キャンペーンの効果を売り上げデータと連携して分析し、投資対効果(ROI)を明確に可視化できるようになるという。
今後もサイバーエージェントDXでは、POSデータ分析ツールであるAI POSによって小売業界の経営を後押しできるよう、積極的な機能追加および開発を行う。