眼鏡ブランド「Zoff」運営会社が東証プライム上場 上野社長「サングラス主軸にNo.1へ、収益性高いECも伸ばす」

眼鏡ブランド「Zoff(ゾフ)」を運営するインターメスティックは10月18日、東京証券取引所プライム市場に新規上場した。サングラスの販売を主軸とし、地方を中心とした国内出店の加速や、利益率向上のためにEC事業を強化する考えだ。

同社は2007年、大阪証券取引所(大証)ヘラクレス市場に上場する予定だったが、直前で断念した。

「前回は業績不振などの理由で上場を延期した。今回の上場は、事業を拡大するための手段だと捉えている」(上野博史社長)と話した。

▲上場セレモニーに登壇した上野博史社長(左)

成長戦略として、①中価格帯のサングラス市場の創造②年間15店ペースの積極的な出店③顧客満足・利益率を向上するためのEC売上高の拡大――を掲げた。

2023年12月期のEC売上高は前期比48.6%増の26億6000万円だった。受注型や売り切り型のコラボ商品の販売に注力したことが奏功したという。2024年8月には、自社サイトにリアルタイム3DWEB試着サービスを導入し、利便性を高めている。

「EC化率はアパレルと同水準の30%まで伸ばしたい。人件費や店舗賃借料を抑えられるため、収益性が高い」(同)と説明した。

▲上場セレモニーの様子

同社は海外事業も展開しているが、まずは国内事業を固めていきたい考えだ。

実店舗については、「現在は関東を中心に約300店舗を運営しているが、これからは地方の出店を進める。年間で15店舗くらい増やして、500店舗まで伸ばしたい」(同)と説明した。

▲上野博史社長

今後については、「眼鏡やサングラスを、Tシャツのように毎日着替える世界を実現したい。日本ではサングラスをかける文化があまりない『サングラス後進国』だといえる。温暖化の影響で目にも負担がかかっているので、ファッションとアイケアを両立できるものとしてサングラスの日常使いを提案していく。競合の多い市場ではあるが、独自の商品やサービスを価値とし、オンリーワンかつナンバーワンを目指す」(同)と意気込んだ。