パナソニック 空質空調社と近畿大学(近大)は、10月23日から近大 東大阪キャンパス内において、気流および空気質の可視化に関する実証実験を行うことを共同で発表した。

  • 室内の気流・空気質可視化イメージ

    室内の気流・空気質可視化イメージ(出所:パナソニック)

空気は目に見えず、室内の空気質や換気の状態などを具体的に把握することは困難だ。そこで、「空気から、未来を変える。」というブランドスローガンを掲げ、空気と水のテクノロジーで健やかな人と地球の未来の実現への貢献を目指すパナソニック 空室空調社は、空気の可視化を通じた新たなソリューション提案に向けて動いているとする。

同社と近大による今回の実証実験では、近大 アカデミックシアター内の一室にて、空調・換気システムや空気清浄設備の運転状況および空気質情報(温度・湿度・CO2)をリアルタイムで取得し、シミュレーションに基づく気流や微粒子(ナノイー)の動きを室内のディスプレイに表示することで可視化するとのこと。これにより、学生や教職員、訪問者の安心感醸成を期待しているという。

なお具体的には、同実証実験は2024年10月23日から2025年2月4日まで行われる予定で、期間中はまちづくりに関して情報交換や議論を行う場として用いられる「ACT112」という部屋にディスプレイを設置。そして利用する学生や教職員に対して、空気の流れが可視化されたことによる影響などについてアンケート調査を実施するとのことだ。両者はこれにより、空気の可視化を通じて室内で過ごす人の意識や行動が変化するかを調査し、その結果から得られた情報を活用して、今後の開発およびサービス化に向けた検討を進める予定だとしている。

  • 近大 アカデミックシアターの様子

    実証実験が行われる近大 アカデミックシアターの様子(出所:パナソニック)