STARLET(スターレット)は今年6月、サステナブル素材で作ったドッグウエアを発売した。洗濯表示タグなど商品の細部までリサイクル素材を使用している。徹底した環境への配慮が、ユーザーや潜在顧客の関心を集めている。
顕著に表れているのが、インスタグラムのエンゲージメント率だ。エンゲージメント率は投稿が表示された回数に対して、ユーザーがどれだけ反応したかを表す。「いいね」の数やコメント数などで計測される。
<完全サステナブルな商品が注目集める>
同ブランドのアカウントのエンゲージメント率は、一般的な数値を大きく上回っている。
環境問題への意識が高く、エシカルな価値観の発信や情報収集を積極的に行うフォロワーが多いことが要因だという。
同ブランドのアカウントに積極的に反応するフォロワーは、自身のフォロワーとも能動的にコミュニケーションを取る傾向があるため、STARLETの商品が口コミで広がることも少なくないという。
「商品の細部まで徹底してサステナブル素材を使っているのが、商品の大きなこだわりの一つであり、他社との差別化」(橋野茜代表)と話す。
<今後も自社ECサイトを中心に販売>
ブランドが注目されるにつれて、店舗への卸販売の声もかかるようになったが、現状では自社ECサイトを中心に販売したい考えだ。卸販売による在庫管理の課題が増えるのはサステナブルではないと感じるという。
「地球環境もブランドも、商品も、持続可能でありたい」(同)と語った。
さらに、商品の見せ方やブランドのイメージを守る上で、EC販売と商品のプロモーションを自社で一貫して管理できることは強みになるとしている。
自社ECサイトは、無駄がないシンプルなデザインとしている。商品開発の背景やこだわりなど、記載したい情報は多いが、あえて記載せず、自然体なブランドのイメージを守っている。
最近では、ユーザーの要望を受け、プレゼント用のラッピングサービスを開始した。ラッピングの資材もすべて環境に優しい素材を採用している。
「これからもユーザーの声を積極的に取り入れながら少しずつ商品の魅力を広め、一過性ではない事業ができたら」(同)と今後の展望を話した。