Microsoftは9月20日(米国時間)、「Now in preview: Hotpatch for Windows Server 2025 - Microsoft Community Hub」において、Windows Server 2025向けの「ホットパッチ」機能がパブリックプレビューとなったことを発表した。

ホットパッチは再起動を必要としないセキュリティアップデートを提供し、サーバの管理プロセスを大幅に簡素化する機能。同機能は現在、Azure Arc対応のStandardおよびDatacenterエディションで評価が可能だという。

  • Now in preview: Hotpatch for Windows Server 2025 - Microsoft Community Hub

    Now in preview: Hotpatch for Windows Server 2025 - Microsoft Community Hub

「ホットパッチ」の特徴

ホットパッチは再起動を伴わずにセキュリティアップデートが行える。プロセスを中断することなくメモリ内でコードを更新できるため、サーバの稼働効率を大きく向上する。また、パッチ適用によるダウンタイムを減らすことから、煩雑な変更管理やオーケストレーションの手間を大幅に軽減できる点が強調されている。

ホットパッチの主な利点は次のとおり。

  • 再起動回数を減らし、ワークロードへの影響を軽減する。従来の月1回の「Patch Tuesday」による強制再起動が、四半期ごとのスケジュールされた再起動のみになる(月に再起動が必要となる可能性もある)
  • 更新プログラムのバイナリサイズが小さくなり、ダウンロード・インストールが高速化。ディスクおよびCPUリソース消費を低減する
  • パッチのオーケストレーションと変更管理がより簡単になる
  • オプションのAzure Update Managerとの統合が可能

ホットパッチを試す

Azure Arcを利用すれば、Windows Server 2025 DatacenterおよびStandardエディションの評価環境で簡単にホットパッチを導入できる。Windows Server 2025の評価版に含まれるAzure Arcエージェントをセットアップして有効にすることで利用できる。

ホットパッチは既にWindows Server 2022 Datacenter Azureエディションで実績がある技術とされている。Windows Server 2025がリリースされればAzureのみならず、オンプレミス環境やその他のクラウド環境でもホットパッチが利用可能となる。ホットパッチは組織にとって大きな変化をもたらすと考えられており、サーバ管理の効率が飛躍的に向上する画期的なツールとして期待されている。