店舗スタッフDXの「STAFF START」、アパレルECパーソナライズ「aunn Personalization」と標準連携

バニッシュ・スタンダードは9月4日、店舗スタッフDXアプリケーションサービス「STAFF START」において、メイキップが提供するアパレルECパーソナライズサービス「aunn Personalization」との標準連携サービスの提供を開始した。顧客とスタッフのマッチングによるEX(従業員体験)・CX(顧客体験)の向上を目指す。

バニッシュ・スタンダードの提供する「STAFF START」は、専用アプリを通じて店舗に所属するスタッフをDX化し、自社ECサイトやSNS上でのオンライン接客を可能にするStaff Techサービス。国内外2600超のブランドで利用されており、アカウント数は23.3万を突破した。

このほど、メイキップが提供するアパレルECパーソナライズサービス「aunn Personalization」との標準連携サービスを開始した。

「aunn Personalization」は、ECサイト利用者の体型と好みを解析し、ユーザーにマッチするスタッフコーディネートなどの「コンテンツ」をパーソナライズするサービス。メイキップでは、ECサイト上で質問に答えると最適なサイズを提案するレコメンドエンジン「unisize(ユニサイズ)」も提供しており、「aunn Personalization」では「unisize」における日本国内300サイト・200万MAU(Monthly Active Users)という膨大なデータを活用した独自のマッチングロジックが使用されている。

今回提供を開始した標準連携サービスは、「STAFF START」と「aunn Personalization」のデータをシームレスに連携できるサービスで、「パーソナライズ」「SNAPリクエスト」「投稿不足体型解析」により、既に投稿されているスタッフコンテンツの効果最大化と、今後投稿されるコンテンツの最適化を図る。利用料はECサイトの規模により異なる。

「パーソナライズ」では、ユーザーが好むと考えられる、ユーザー自身と体型が類似したスタッフや、好みの着こなしをするスタッフのコンテンツ、スタッフ自身をレコメンドする。

「3COINS」などを手がけるパルの運営する「PAL CLOSET」では、この「パーソナライズ」により、新着順で情報を並べたときに比べ、クリック率が2.5倍、購入率が1.1倍を実現しており、スタッフへのファン化の促進と、スタッフコンテンツの効果最大化を目指す。

「SNAPリクエスト」は、参考にしたいスタッフの投稿がなかった場合に、ユーザー自らが投稿をリクエストできる機能となる。ユーザーにとっては、自身のリクエストに応えてもらったという満足感を得ることができる。一方、企業・スタッフにとっては、直接ニーズに応えられることで売上向上やEX(従業員体験)向上に繋がる。

開発予定となっている「投稿不足体型解析」では、訪問ユーザーの体型を解析し、投稿が足りていない体型のスタッフに投稿を呼びかける仕組みを構築する。身長160cmの女性が多く利用するECサイトの場合は、160cmの女性スタッフに投稿を呼びかけるといったことが可能になり、さらなるユーザーの満足度向上を目指す。

さらに今後は、スタッフの着用感の可視化と、体型登録時の自動レコメンドの開発も予定。コーディネート投稿だけではわかりにくい、実際にどれくらい身に沿うのかや、着丈などを数字で可視化できる。さらにユーザーが「unisize」に体型を登録する画面でスタッフコンテンツをレコメンドでき、少ない動作で効率的にスタッフコンテンツを届けることができる。

これらの機能により需要の高い適切な投稿を増やすことで、利用者にとってはより利便性の高いECサイトになる。一方、スタッフにとっては、自身の投稿が顧客の役に立つという成功体験が積みやすくなる相乗効果を目指す。

今回の連携にあたり、バニッシュ・スタンダード 代表 小野里寧晃氏は、「『STAFF START』は評価と報酬を還元する文化を創り、店舗スタッフのEX(従業員体験)向上を支援していく中で、スタッフの皆さまがもっとも喜びに感じることの1つに、『お客様に感謝されること』があるという結論に辿り着きました。よりたくさんの店舗スタッフが、自分を求めているお客様に出会える世界を作っていきたい。そのために、サイズ選びという多くの方々が接客を求めているテーマで連携を進めることができ、嬉しく思います。お客様が、自分自身にスタッフとの出会いの精度を高める、自分を必要としてくれるお客様に出会えるコンテンツの幅を広げるなど様々な手法で、ともにサービスを成長させてまいります」と述べた。

メイキップ 代表 柄本真吾氏は、「昨今D2Cアパレル業界は再編が活発に行われ、新たなステージへと進み出しています。そこで我々ファッションテックベンチャーも、よりリッチできめ細やかなサポートがECユーザー、アパレル企業どちらからも求められています。この度、スタッフコーデ市場を牽引し、CX、EXに取り組む『STAFF START』と、No.1サイズレコメンドエンジンである『unisize』から派生した『aunn Personalization』が連携させていただくことができ、大変嬉しく思っております。これを機に、バニッシュスタンダード社と共にアパレルEC業界のパーソナライズを当たり前にすることによって、アパレルECにおける最大の課題である『似合うか問題』と『サイズ問題』の改善に大きく貢献できると考えています。アパレル各社にとっても、スッタフの皆さんにとっても、そしてECユーザーにとっても、パーソナライズされた環境下での最高のユーザー体験を追求していく所存でございます」とコメントした。