パレンテ、スーパーフード「デーツ」をEC展開 コンタクトEC大手が食品に参入した理由は?

コンタクトレンズのECサイト「レンズアップル」を運営するパレンテは今年4月、「エブリデーツ(Everydates)楽天市場店」において、デーツをはじめとする健康食品のネット販売を開始した。販売開始からおよそ4カ月間が経過するが、従来のコンタクトレンズのEC販売で得た知見が十分に生かせることを実感しているという。

「楽天のお買い物マラソンやスーパーセールなどのイベントを経て、露出の仕方や販売価格の見立てなど、コンタクトレンズの販売ノウハウが生きた」(吉田忠史代表)と話す。

▲楽天市場にて3種類を販売中

<スーパーフード、デーツに注目した理由>

同社の強みは、ECにおける顧客管理や営業、システム開発、カスタマーサポートまで一気通貫して行えることだ。そのため、コンタクトレンズの次もECの領域で事業を展開しようと決めた。

その中でもコンタクトレンズによる視力補正が必要な人口は10人に2人といわれており、「次はより幅広い方にアプローチできる事業を」という考えから食品に注目した。

スーパーフードの異名を持つデーツの栄養価の高さや、毎日続けられる手軽さに可能性を感じており、自社のECノウハウを生かして広めたいと考えた。

「社会保険料の値上げや高齢化など、今後の国民の健康意識の高まりに合う商品だと思う」(同)と話す。

▲スーパーフードの異名を持つデーツ

<サイトの付加価値を作るには「オリジナル商品が必要」>

直近では、楽天市場店での販売傾向を分析しながら、梱包方法を購入者のライフスタイルに合わせたり、商品ラインアップを増やしたり、商品の内容に変化を加えたりと、試行錯誤している。楽天市場店で基盤ができたら自社のECサイトの開設も視野に入れている。

現在取り扱っている商品はスーパーや他社のサイトからも購入できるため、自社の楽天市場店で購入する付加価値も高めていきたいという。

「そのためには、やはりここでしか買えないオリジナル商品が必要だ」(同)と話す。

さらに、新たな可能性として、デーツの甘味を生かして、海外の人や砂糖の摂取を控えている人にも食べてもらいやすい、砂糖不使用の和菓子や日本食を開発する構想もあるという。