セレクトショップ「RINKAN」、自社EC売上は138%増 「日々の積み重ね」が大きな成長に

未来ガ驚喜研究所は、ストリートブランドやデザイナーズブランドの買い取りと販売を手がけるセレクトショップ「RINKAN(リンカン)」を運営している。2024年3月期の自社サイトの売上高は、前期比138%増の4億3800万円と大きく成長した。要因については、「大きく何かをしたというよりも、日々の取り組みの積み重ね」(EC部 部長 中村あゆみ氏)と話した。

自社サイト「RINKAN ONLINE」は、幅広いブランドの中古アイテムを約2万点そろえる。実店舗に取り寄せて試着できるサービスを展開し、新入荷のアイテムを毎日掲載している。自社ECサイトの伸長については、特別な施策ではなく、全社で取り組むブランディングやECサイトの細やかな改善により、リピーターが増加したことが背景にあるという。

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ECサイトでは、顧客に向けて定期的にアンケートを配信している。アンケートで集めた声をECサイトの改善に生かしている。

具体的な事例として、「商品数が多く、どれも1点ものなので、高頻度でしっかりと探す人が多い。顧客の要望から、絞り込みの機能をより細かくした」(同)ことを挙げた。

ECサイトをフルスクラッチで構築したことで、全体のデザインやSEO対策の面でも最適化ができているという。

全社の取り組みとしては、「RINKAN」独自の世界観の表現に注力している。

「実店舗であれば空間作りや接客、ECサイトであれば商品の見せ方や問い合わせ対応など、一つ一つを丁寧に取り組んでいる。品質の良いブランド品を扱っているため、単価が安いものではない。顧客との信頼関係が購買にもつながっている」(同)と話した。

今後も引き続きリピーターの獲得に注力し、「LINE」での情報発信を強化したい考えだ。

「まずは2回目の購入を促すためのステップを作りたい。リピーターの割合をEC購入者全体の70%まで伸ばすのが目標だ」(同)と意気込んだ。