自動化ツール「テープス」、年中無休の「アプリ社員」 作業半分・売上倍増の事例も

「作業時間が半分で売り上げは倍増。寝ている間も24時間365日稼働してくれる優秀なアプリ社員といったありがたい声が当社に多く届いている」。ECの業務効率化を支援するノーコードアプリ「テープス」を提供するテープスの田渕健悟社長は、顧客の声についてこう話した。

<最小コストで最大効率>

「テープス」は、通販やECの運営に必要な商品登録や在庫管理などの複雑で煩雑なバックヤード業務を手軽な設定で自動化できるアプリ。業務効率を高めて、会社の経営効率を促進する。

 

利用企業の中には、退勤時間が従来よりも2時間早まった事例も出ている。「超効率的な業務運営管理」を武器に、「当面の目標は、現在の4倍前後にあたる1万アカウントへの拡大」(田渕社長)と意気込む。アカウント数は現在も着実な純増を続けている。

 

同社の戦略は「隙間を埋める」にある。既存サービスやソリューションができない部分をサポートしてくれるツールとして「テープス」の利用が広がっているという。

 

「テープス」を利用する通販・EC事業者は、楽天市場やアマゾン、Shopify(ショッピファイ)などで複数のECサイトを展開、ネクストエンジンを利用している企業などの活用が多い。

 

一方で「受注管理システム未使用」「楽天市場のセール対応」「ネクストエンジンを利用していない」「主要ECモールでのセール設定の手間を省きたい」という企業も、業務効率やバックヤードの改善という観点から利用するケースが増えつつあるという。「日本の主要なECモールやカートなどと連携できるオリジナルアプリという観点でも大きな強みを出せている」(同)と話す。

「テープス」は、最小コストで最大効率を促進するツールだという。業務効率化システムなどを新しく開発する場合の投資額は、数千万円規模の費用が必要になるが、同社が提供するプランは、月額1万9800円という最小コストでさまざまな業務効率化を促す。

 

主な機能である受注や在庫管理の自動化のほか、顧客対応の自動化や売り上げ分析、グーグルのスプレッドシートなど外部サービスの連携も可能だ。ノーコードアプリという特性を生かして、専門知識がない担当者でも手軽に業務の自動化に着手できる。

処理設定は、実行する条件を細かく設定できる柔軟性がある。設定は、ECサイトの運営でよく利用されるものを選んだ豊富なテンプレートも用意している。

操作などが分からない場合は、メールやSlack(スラック)、ビデオ通話など専門スタッフに相談できるサポート体制もある。

 

人手不足の解消や売り上げの向上、コスト削減などに貢献しつつ、「全て機械が実施するため、ミスがない。ここが大きなポイントだろう」(同)。

<導入各社の要望を実現>

「テープス」の本質は、導入各企業が持つ業務の課題に対してピンポイントで対応できるところにあるという。「従来は、提供する仕組み内で行うのが通例だった。しかし、テープスは、改善のバリエーションが無限に存在するため、企業ごとでオリジナルのワークフローが作れる。現場の混乱を招かず、各社がやりたいことを実現できるツールだと自負している」(同)。

 

昨今は、社内全体の業務効率化を目的とするDXの相談や、ECコンサルなどによる活用の事例も増えつつあるとし、業容の拡大が注目される。