STANDING OVATION、生成AIによる「バーチャル試着」を研究 インフォマティクスと共同で

オンライン・クローゼットのプラットフォーム「XZ(クローゼット)」を展開するSTANDING OVATIONはこのほど、インフォマティクスと共同で、生成AIを活用した「バーチャル試着」技術に関する共同研究を開始した。生成AI関連の市場拡大における需要の開拓、および促進に向けた取り組みとなる。

STANDING OVATIONは、「クローゼットを持ち歩く循環型ファッション体験を創る」ビジョンを掲げ、オンライン・クローゼットのプラットフォーム「XZ」を運営している。

このほど、インフォマティクスとともに、商社の持つ生成AIノウハウを活用した「バーチャル試着」技術に関する共同研究を開始した。

STANDING OVATIONは、利用ユーザーのクローゼット情報(持っている服)を可視化できるオンライン・クローゼットのプラットフォーム 「XZ」と「XZ-biz」を提供してきた。これまでもAIによるコーディネート提案機能や、画像からアイテムを判定する機能など、AIや深層学習(ディープラーニング)を活用した機能の開発に注力してきた。

最近ではAIや機械学習に対するニーズが急速に高まり、画像生成技術も広く普及していることから、よりリアルな着用イメージを提供するための新しい技術開発に取り組みたいと考えていた。

一方、インフォマティクスも同様に、AIや機械学習に対するニーズの高まりを受け、クライアントの課題・要望に応えていくことを目的として機械学習専門チームを立ち上げ、研究を進めており、生成AI関連の市場拡大における需要の開拓、および促進に向けた共同研究の実施に至ったとしている。

本共同研究では、インフォマティクス社が持つ生成AIノウハウを活用し、STANDING OVATIONが提供するオンライン・クローゼットのプラットフォーム 「XZ」(BtoCアプリ)と「XZ-biz」(BtoBサービス)上での、共同開発によるバーチャル試着技術のサービス化を目指す。

これにより利用ユーザーは、実際に試着することなく、オンライン上で自分の「持っている服」や「気になる商品」から自分に似合うコーディネートを確認することができるほか、ゼロショットオブジェクトレベルの画像カスタマイズを可能にしており、特定のトレーニングデータに依存せずに多様な服装をリアルに再現することができる。

利用ユーザーにとっては、購入前に「気になる新品の商品」を自分の「持っている服」と組合せ、自分に合うかどうかを確認することができる。一方、アパレル企業などのEC事業者にとっては、返品や交換のリスクの減少と購入率の向上に貢献できる技術となる。

STANDING OVATION、インフォマティクスの両社は、本共同研究により得られた知見をもとに、「XZ」および「XZ-biz」におけるユーザー体験や利用実績などの検証を通じて、市場ニーズやクライアントの課題・要望に対応していく考えを示した。