GMOメイクショップ、プリントオンデマンド提供のOpenFactoryと提携 オリジナル商品の無在庫販売を支援

ECサイト構築SaaS「makeshop」を運営するGMOメイクショップは8月20日、プリントオンデマンドサービス「Printio(プリンティオ)」を展開するOpenFactoryと資本業務提携契約を締結したと発表した。「makeshop」利用店舗のオリジナル商品の無在庫販売を支援する。

世界のプリントオンデマンド市場規模は、2022年に53億9700万ドルとなり、2031年までに390億3500万ドルに達すると予測されている。大きな成長が見込まれているが、国内の2020年におけるプリントオンデマンド市場規模は約100億円と小規模な現状だという。

一方で、昨今、オリジナル商品を販売する小~中規模な事業者は、SNSを通じて自らのブランド力を高められるようになり、プリントオンデマンド市場は拡大のポテンシャルを有している領域であると言える。

OpenFactoryが提供する「Printio」は、プリントオンデマンド生産に特化したプラットフォーム。1個単位からのオリジナル商品の製造を可能とし、全国に展開する専門工場との連携により、製造から個別配送までフルフィルメント体制を構築している。商品は個別配送にも対応しており、デザインの種類や数量に関わらず、費用対効果の高いサービス提供を実現している。

「Printio」は受注に応じて商品を印刷するため、事業者側は在庫リスクを抑えられ、多品種少量生産にも対応しやすくなる。今回の資本業務提携により、OpenFactory は「makeshop」を利用する1万2000店舗に向けて、サービスを提供することが可能になる。

今回の取り組みにより、プリントオンデマンド市場における新たな顧客層へのリーチを可能にする。収益源の多角化を図るクリエイターやファンエンゲージメントの強化を目指す動物園や行政機関など、さまざまなニーズを持つ方々に対し、最適なプリントオンデマンドサービスを提供することで、独自のポジションを築いていく考えだ。

OpenFactoryの堀江賢司代表は、「『Printio』の提供するプリントオンデマンドをご利用いただくことで、あらゆるコンテンツホルダーはデザインを用意すれば即時にオリジナルグッズの販売を開始できる。商品が売れたタイミングで生産を行うため、EC店舗様は在庫切れにより販売機会の喪失や、売れ残りによる廃棄リスクもなく、商品展開も増やしやすく、売り上げの最大化を実現できる。今回の提携を通じて『makeshop』と『Printio』をより密接に連携することで、顧客満足の向上と売り上げの最大化を両立できる。同時に在庫や廃棄をなくすことで、サステナブルな調達にも貢献ができると信じている」と話す。

「makeshop」利用店舗は、今回の提携による新機能により、在庫リスクゼロでオリジナルグッズを販売できるようになる。アパレルやタオル、モバイルバッテリーなど、さまざまな商品をオンデマンドで制作し、自社ECサイトで販売できる。期間限定商品や特定の顧客層に向けたニッチな商品など、柔軟な商品展開が可能となる。

GMOメイクショップの向畑憲良CEOは、「OpenFactoryの『Printio』は、まさに日本のプリントオンデマンド市場を牽引するサービスであり、今回の提携は、当社の『makeshop』との強力なシナジーを生み出すものと期待している。両社のサービスを連携させることで、あらゆるコンテンツホルダーが、在庫リスクを抑えつつ、簡単にオリジナルグッズを制作・販売できる環境を提供していく」と話す。