NTTコムウェアとNTTコミュニケーションズ(NTT Com)は8月9日、工場やプラント設備などの現場作業者のウェルビーイングを実現するCollaboWorkSolutionシリーズの「プラントコラボ」の新機能として、「安心安全機能」の提供を開始することを発表した。
この安心安全機能では、AIによる体調リスク予測、危険エリアへの侵入検知、転倒検知を提供することで適切な業務アサインを実現し、万が一事故が発生した際にも迅速な初動対応が可能となるよう支援する。
プラントコラボに安心安全機能を追加
プラントコラボは、作業する人を中心に設備データや作業員のタスクの進捗、コミュニケーション証跡、ノウハウなどを一括管理し、作業現場のデータと合わせて活用することにより工場やプラント設備の稼働率向上と適切な設備保全ライフサイクル策定を支援するクラウドサービス。
今回提供を開始する安心安全機能では、ウェアラブルデバイスにより取得した作業員一人一人のバイタルデータと作業強度や環境データなどに基づきAI分析を行い、暑熱環境による身体不調リスクや体調の変動を予測。結果を安全ダッシュボードに表示する。
AI分析結果を活用することで、作業負荷を考慮した作業アサインや事故リスク低減を支援するという。リアルタイムな危険エリアへ侵入検知や転倒検知を可能とすることで、万が一事故が発生した際にも迅速な初動対応を可能とし、労働災害防止に貢献する。
身体不調の把握による安全確保
作業員の前日までのバイタルデータと当日の気象情報などに基づき、作業員の暑熱環境による身体不調リスクやその時間変動を予測可能。作業員本人が身体不調リスクを把握するとともに、管理者は身体不調リスクを考慮した業務アサインにより作業員の安全確保が可能となる。
危険検知による事故予防
事前に設定した危険エリアへの作業員の侵入をリアルタイムに検知し、作業員本人に警告通知するとともに、安全ダッシュボードに作業者の位置と侵入した作業員の情報を表示する。作業員の転倒発生と転倒位置も検知可能なため、万が一の事故が発生した際にもすぐに状況を把握できる。
危険エリアの侵入時間などの情報を蓄積することで、危険エリアでの作業可能時間や過去の転倒を考慮した作業アサインが可能になり、事故の予防が図れる。
リスクデータ活用による作業員の満足度向上
危険を検知したデータを蓄積してリスクデータとして活用することで、将来に向けた適切な安全対策へのアプローチに利用できる。作業員の身体不調や危険を検知した際には、作業員が何の作業を何時間実施していたかを把握できることから、再発防止に向けて原因を分析し改善策を検討できる。