オンラインバックアップサービス企業のBackblazeは8月6日(米国時間)、「Backblaze Drive Stats for Q2 2024」において、2024年第2四半期におけるHDD(ハードディスクドライブ)の故障率に関するデータを発表した。モデルやディスクサイズ別の故障率などが公開されている。
2024年第2四半期のHDD故障率
2024年第2四半期におけるHDDの故障率の統計データの主な注目点は次のとおり。
年間故障率(AFR: Annualized Failure Rate)の上昇。2024年第2四半期のAFRは1.71%となり、前四半期の1.41%から上昇している。ただし前年同期(2.28%)からは低下している。この変動は予想の範囲内とされ、16のディスクモデルではAFRが1.71%以下で13のディスクモデルではAFRが1.71%を上回っている。
16TBの「Seagate (ST16000NM002J)」および14TBの「Seagate (ST14000NM000J)」の2つのディスクモデルが故障ゼロを記録したことが注目されている。どちらも当四半期のドライブ数とドライブ日数が比較的少ないが、特に16TBのSeagateディスクモデルの生涯故障率は0.57%と非常に優れている。
平均使用年数9年に達した6TBのSeagateディスクモデルの試験が終了する。このモデルは、0.86%という優れたライフタイムAFRを持ち、Backblazeでの役割を終える。Seagateの現在最も古いディスクモデルは4TBの「Seagate (ST4000DM000)」。平均使用年数は99.5か月で次の四半期またはその次の四半期に移行される予定となっている。
現在使用されている最も古いディスクモデルは4TBの「HGST (HMS5C4040ALE640)」で第2 四半期末の時点で9年11か月23日の使用期間がある。このドライブを含む多くの古いドライブは退役予定にあり、10年に到達するかどうかが注目されている。
12TBディスクモデル「HGST (HUH721212ALN604)」の第2四半期のAFRは7.17%に達し、これまでで最大の四半期値となった。過去1年間でライフタイムAFRが0.99%から1.57%に上昇しており、今後の傾向に注目している。
Backblazeは、データストレージにデータを保存するために使用するHDDおよびSSDに関する動作統計データを記録して定期的に公開している。同社は11年間にわたってこうしたデータを公開しており、どのディスクモデルの故障率が低いのかを知る資料として参考になる。