PwCコンサルティングは8月1日、SDV(Software Defined Vehicle)エコシステムに取り組む企業に対し、ソフトウェア事業企画からSDV開発、販売後のソフトウェアアップデート、車両外サービスなどの課題解決を支援する総合的なサービスを開始したことを発表した。あわせて、複数部門から専門人材を集めた横断組織「SDVイニシアチブ」も立ち上げた。

  • PwCコンサルティングが考えるSDVの定義と全体像

    PwCコンサルティングが考えるSDVの定義と全体像

サービスの概要

同サービスでは、ソフトウェアの追加や更新によって、ユーザーが購入後も機能の拡張や変更を可能とするSDVに特に必要な「ソフトウェアアップデート/R&D」「ハードウェアR&D」「ソフトウェアビジネスモデル」「ITインフラ/クラウド」「サイバーセキュリティ」「半導体」の6つを主要テーマとし、それぞれについて包括的に支援する。

ソフトウェアアップデート/R&Dでは、開発のシフトレフトやDevOpsの実現に向けたソフトウェア更新の体制および仕組みの構築や、ソフトウェアによる新たな価値創出を包括的に支援する。ハードウェアR&Dでは、SDVの進展に伴うハードウェアにおけるR&D業務のあり方が変化する中で生じる、新たな課題の解決に向けて包括的に支援する。

ソフトウェアビジネスモデルでは、自動車業界のSDV開発が進みソフトウェアの価値が高まっていることに対し、ソフトウェアを基軸にしたビジネスの調査実行、ビジネスモデル構築、施策策定を支援する。ITインフラ/クラウドでは、SDVの開発に取り組む自動車OEMやサプライヤーに対し、クラウドとアジャイルの活用を通じたDX支援を行う。

サイバーセキュリティでは、SDVやソフトウェア化によりデジタル制御される車両の脅威や脆弱性に備え、セキュリティインシデント発生時のビジネスリスクを軽減するための体制構築を支援する。半導体では、SDVに適した半導体の定義や、半導体メーカーからOEM、モビリティサービス事業者までを視野に入れたデジタルプラットフォームの構築など、製造から販売まで幅広く支援する。

また、PwCコンサルティングは、SDVを車両内外のソフトウェアでつなぐエコシステムと捉え、課題に対応するために、グループ内の複数の部門から集めた約40人の専門家で構成する横断組織「SDVイニシアチブ」を立ち上げ、同領域でビジネスに取り組むクライアントを支援できる体制を整えている。