JR東日本は7月29日、グループの横断的なデータ利活用、生成AI活用、アジャイル開発の推進を目的として2023年10月1日に発足した新組織である「Digital & Dataイノベーションセンター(DICe)」が、生成AIモデル「Gemini」を含むGoogleとGoogle Cloudの技術を活用して開発した旅行計画支援サービス「JR East Travel Concierge」の実証実験を開始することを発表した。なお、実証実験は、7月29日~10月31日まで行われる予定。

JR East Travel Conciergeの概要

JR East Travel Conciergeは、生成AIを活用したチャット形式の対話や、チャット形式の会話から思い描いている日本での旅行に沿った魅力的なスポットが提案される「スポット提案機能」、日本特有のルールや日本の文化についてなど、ユーザの持つ日本での旅行への疑問や不安に回答する「情報提供機能」、提案されたスポットの中から行ってみたいスポットを含めた旅行プランを生成することができる「旅程生成機能」という3つの機能により、旅行の顧客のニーズに即した旅先の提案や旅程を生成するWebサービス。

  • サービスの3つの機能(イメージ)

    サービスの3つの機能(イメージ)

今回の実証実験では、旅マエ/旅ナカの訪日外国人の顧客をターゲットに、ユーザからのフィードバックなどを取得して有効性の検証を行い、サービスの向上に活かす。

サービスの有効性検証

ユーザーは、より多くの旅マエ/旅ナカの訪日外国人顧客からのフィードバック収集やサービス価値の検証を図るため、Webや駅構内などで配布するサービス案内カードにより募る。

また同サービスの利用状況や、同サービスが提案するスポットや旅程に対する満足度をアンケートやログデータを通じて検証するという。

今後は、同サービスが訪日外国人顧客の旅行におけるポータルとしての機能を果たしていくことを目指す。また、訪日外国人顧客とJR東日本グループのエリアやサービスとの接点をより増やしていけるよう、他サービスとの連携や情報の拡充を検討していく。