「Ray-Ban」展開のESSILORLUXOTTICA、「シュプリーム」事業を約2300億円で買収

サングラスブランド「Ray-Ban(レイバン)」などを運営するフランス企業のESSILORLUXOTTICA(エシロールルックスオティカ)は7月17日、VFCORPORATION(ブイエフコーポレーション、以下VFC)から米国・ニューヨーク発のファッションブランド「Supreme(シュプリーム)」を買収すると発表した。

買収金額は16億ドル(約2300億円)だ。エシロールルックスオティカは事業範囲を拡充し、新規顧客の獲得を進める。

買収に当たり、エシロールルックスオティカのフランチェスコ・ミレリ会長兼CEOとポール・ドゥ・サイヤン副CEOは、「『シュプリーム』のようなブランドを獲得することで、新たな顧客、言語、クリエイティビティーに直接つながることができる」と説明する。

さらに、「『シュプリーム』のユニークなブランドアイデンティティー、D2C・直営店舗でのアプローチ、ブランドならではの顧客体験を獲得できる。当社傘下のブランドとして活躍し、当社のほかの傘下ブランドを補完してくれると確信している」とも話す。

VFCは「THE NORTH FACE(ザ・ノース・フェイス)」「VANS(ヴァンズ)」「TIMBERLAND(ティンバーランド)」などを保有している。2020年11月に21億ドル(約3318億円)で「シュプリーム」を買収したが、コロナ禍の影響で売上高の拡大に苦戦していた。

VFCのの2024年3月期の売上高は前期比10.0%減の104億5460万ドル(約1兆6518億円)、営業損益は3400万ドル(約53億円)の営業損失だった。

エシロールルックスオティカは利益面の改善に着手するとともに、「シュプリーム」の運営で培った知見を活用し、さらなる会社の成長につなげていく方針だ。