Microsoftは7月17日(現地時間)、AIを搭載したデザインツール「Microsoft Designer」のiOS版およびAndroid版アプリを正式リリースした。Microsoft Designerアプリにより、自然言語のテキストから画像やデザインを作成したり、AIの支援で画像を簡単に加工したりといったことができる。あわせて、WordやPowerPointといった既存のOffice製品とMicrosoft Designerのシームレスな統合も発表された。

  • Microsoft Designerにモバイル版が登場 出典:Microsoft

    Microsoft Designerにモバイル版が登場 出典:Microsoft

iOS/Android版のMicrosoft Designerアプリの特徴

Microsoft Designerは、OpenAIが開発した生成AIモデル「DALL・E」をベースとしたAIが組み込まれており、テキスト入力から独自の画像を作成したり、AIの支援で自分の写真から簡単にユニークなデザインを作成したりといった機能を備えている。

これまで、Webサイト上またはWindowsアプリとして利用できたが、Microsoftは新たにモバイル版としてiOSアプリとAndroidアプリをリリースした。モバイル版Microsoft Designerでは、AIの画像生成および編集機能を活用して、ステッカーの作成やグリーティングカードのデザイン、壁紙やアバターの作成などが簡単に行える。Restyle imageと呼ばれる機能を利用すると、写真を簡単にアートワークに変換することができる。

  • テキストから独自の画像を生成 出典:Microsoft

    テキストから独自の画像を生成 出典:Microsoft

  • 自分の写真を元にユニークなグリーティングカードを作成出典:Microsoft

    自分の写真を元にユニークなグリーティングカードを作成 出典:Microsoft

モバイル版のMicrosoft Designerアプリは、App StoreまたはGoogle Play Storeからダウンロードおよびインストールができる。

Microsoft Designerには1日15回分の無料ブーストが用意されているが、このブーストはバイル版アプリでも適用されるという。すなわち、1日に15回までは無料で利用できるということだ。ただし、ブーストはWeb版やWindowsアプリ版のDesigner、および他のMicrosoftアプリとの統合でも自動的に適用される。有償のCopilot Proサブスクリプションに加入することでブーストを1日あたり100回に増やすことができる。

Microsoftアプリとの統合も強化

Microsoftはまた、WordやPowerPointといった既存のMicrosoftアプリについても、Microsoft Copilotを介してMicrosoft Desigerの機能が統合されたことも発表した。この統合によって、各アプリの中でAIを使用した画像の生成や編集がシームレスに行えるようになる。

写真編集アプリ「Microsoft フォト」へのMicrosoft Designerの統合も発表された。これによって、写真のオブジェクトの消去、背景の削除、自動トリミング、調整、フィルターの適用、マークアップ、テキストの追加などといった編集を、フォトアプリの中で自然に行うことができるという。

Microsoft フォトのAI編集機能は、同日よりWindows 11のすべてのInsiderチャネル向けに展開されている。将来的には同様の機能がMicrosoft Edgeにも展開される予定だという。