生成AIのデータ解析技術により保有データの有効活用が進む一方で、いかに機密情報や個人情報を安全に扱うかが課題となっている。この問題に対してデータを非表示・書換え等で匿名化し安全を図るのがデータマスキングツール。インサイトテクノロジーは7月16日、同社提供のデータマスキング製品「Insight Masking」をより手軽にSaaS(Software as a Service)で利用できる「Insight Masking SaaS Edition」をリリースした。

個人情報匿名化サービス「Insight Masking」のSaaS版リリース

「Insight Masking」(公式Webサイト)

Insight Masking」(公式Webサイト)

「Insight Masking SaaS Edition」は、大規模言語モデルを活用した個人情報匿名化サービス「Insight Masking」のSaaS版で仮想アプライアンスで提供する通常版に対して、導入のための環境構築が不要であるため、短期間での導入が可能になる。特定部署のみの導入などスモールスタートにも対応し、より利用しやすくなっている。Word、Excel、PowerPointを扱うのと同様の操作感で、文章中の個人情報を自動で検出・データマスキングするOfficeアドイン機能や新規に評価版としてPDFファイルの個人情報を墨消しする機能も提供している。

  • 新規に追加されたPDF文書内の個人情報匿名化(墨消し)機能(同社資料より)

    新規に追加されたPDF文書内の個人情報匿名化(墨消し)機能(同社資料より)

WebAPIを活用した既存システムのデータマスキングにも対応、リアルタイムに情報をマスキングして表示し、安全な形式で保存できる。セキュリティに関しては、WebAPIの場合、個人情報を含むデータをサーバーに保存せずに匿名化処理だけを実行。出力データもユーザー単位で厳重に管理し、IPフィルタリングによるアクセス制御を行うなど、データのアップロードから匿名化処理、保存に至る全プロセスで個人情報を含むデータのセキュリティが施されている。サービスの利用料他、詳細情報はWebサイトで要問合せとなる。