ピーシーあきんど、今期は増収増益に 「楽天市場」「Qoo10」が好調

家電製品全般のECを展開するピーシーあきんどはこのほど、2024年9月期の業績が、増収増益になりそうだとの見通しを明らかにした。特に、「楽天市場」や「Qoo10」での、理美容家電の売り上げが好調に推移しているという。高額な理美容家電もよく売れているようだ。

「コロナ以前と比べても、売り上げは上がってきている。伸びたカテゴリーは理美容家電。一方、テレビ関連は年々厳しくなってきている」(通信販売事業部部長 小田英嗣氏)と話す。同社は2023年、「Qoo10 AWARDS」で、家電部門のカテゴリー賞を受賞した。同モールでも、理美容家電が大きく伸びているようだ。

「理美容家電のジャンルでは、これまでと比べ、高額商品が増えてきた。例えばドライヤーでも、4万~5万円といった価格帯の商品が好調だ。大手家電メーカーの高額商品も増えている」(同)と話す。

一方で、ヤフーショッピングは前期を下回る推移だという。「数年前、PayPay関連のイベントが多かった時期は盛り上がっていたが、最近は落ち着いてしまった。今も定期的にイベントはあるものの、昔ほどの勢いはなくなってしまった」(同)と話す。

主力カテゴリーであるパソコン(PC)については、人気商品の二極化が進んでいるという。「PCは一時期、タブレットに押され気味だったが、コロナ禍以降、需要が拡大しているジャンルの一つだ」(同)と話す。

最近のPCの傾向について小田氏は、「人気商品は、10万円以下の安価なものか、30万円前後のハイスペックなものだ。機能を求める人がいる一方で、できるだけ安いものを求める人もいる。PCのトレンドは二極化してきている」と話す。

「最近の家電ECでは、レンタルやサブスクといった新しい形が増えてきている。買わずに商品を試すことも簡単になった。一方、ひと昔前までは数多く存在していた家電ECの専業が淘汰され始めている。家電ECとして生き残るため、今後も工夫を重ねていきたい」(同)と話している。