NTTデータは6月27日、マイクロソフトの「Model-as-a-Service(MaaS)プラットフォーム」上で、大規模言語モデル「tsuzumi」の提供を2024年11月以降、開始することを発表した。利用者はAzureサービスの一部として迅速にtsuzumiを利用でき、Azure AI Studio上でのチューニングやビジネスアプリケーションの開発が可能となる。
tsuzumiは、NTT研究所の自然言語処理技術を基にした大規模言語モデル。日本語と英語に対応し、特に日本語処理に優れる。小型軽量でマルチモーダル対応の特長を備え、少ないリソースでチューニングできるため、顧客固有の業界・業務特化型生成AIとしての利用が可能。顧客の細かな要件に対応することで、生成AIを活用した業務の効率化やビジネスアプリケーションの実現が可能だという。NTTは、2027年度にtsuzumiの売上1,000億円をめざす。
NTTデータは、Azureマーケットプレイス上でtsuzumiを販売し、MaaSとしてサービス提供を行う。日本国内の利用者は、Azureのマーケットプレイスからtsuzumiを契約することで、Azure AI studio上でのチューニングやプロンプトエンジニアリングなどtsuzumiを用いたビジネスアプリケーションの開発とサービス提供を行うことが可能。これにより、利用者側で準備が必要だったtsuzumiの実行環境がAzureのマネージドサービスとして提供され、即座に利用を開始できる。2024年11月以降の提供開始に向けて、開発・検証作業を進めているということだ。
NTTデータグループ 代表取締役社長 佐々木裕氏は、次のようにコメントしている。「Azureにtsuzumiを統合し、マイクロソフトとの協業を深化できることをうれしく思います。この一歩は、私たちのパートナーシップを強化するだけでなく、持続可能な社会を創造するという私たちのビジョンの実現にもつながります。」