武田薬品工業の国際化に邁進 創業家の武田國男氏が死去

デスク「武田薬品工業の国際化の礎を築いた武田國男さんが84歳で亡くなったね」

記者「第6代社長の長兵衞氏の三男で『アリナミン』などの大衆薬が全盛期の1962年に入社。国際部門で経験を積み、日米合弁会社の副社長として米国事業を大きく成長させました」

デスク「創業家ならではの経営改革を実行したよね」

記者「80年に後継者だった長男の彰郎氏が急逝し、93年に社長に就任。突然の登板でしたが、大企業病に陥っていると危機感を抱いており、医薬品以外の事業の多角化を修正。2001年度には国内製薬企業初となる売上高1兆円を達成し、晩年はシンガポールに住んでいました」

デスク「創業家だけど『長兵衞』の名は継がなかったね。創業家としての重みを感じながらも創業家が独占することを良しとしなかった謙虚な人だったよ」

記者「伝統のある武田薬品工業の経営改革の第一歩を築いた人と言っていいですね」