プレミアアンチエイジング社長・松浦清「Uniqueな価値の提供にこだわり、ナンバーワンの『アンチエイジングカンパニー』になりたい」

リアルとデジタルのさらなる融合を

 当社は化粧品や健康食品を事業の主軸とする「アンチエイジングカンパニー」です。主力チャネルである通信販売事業を手掛け始めたのが15年前ですが、通販ビジネスの可能性を強く感じての起業でした。

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 また、当時「アンチエイジング」はワードとして世に出始めたばかりでしたが、今後、我々の生活と切っても切り離せないものになり、市場が拡大していくのではないかと見ていました。それは外見の美しさだけでなく、健康を含めて意識される方が増えるだろうと考えたからです。

 通販の市場は予想通りに伸びていき、さらに追い風となったのはスマートフォンの普及です。10年ほど前から、スマホで買い物をするという文化が日本に根付き、市場は大幅に拡大しました。

 今、コロナ禍を経て、デジタル化が益々進むなど様々な環境が変わりました。ここは我々にとって、今後どんなビジネスを展開していくかという意味で正念場ですし、リアルとデジタルのさらなる融合など戦略が問われると考えています。

 主力商品のクレンジングバーム「DUO」は、まさにデジタルで販売していたニッチ商品をマス化することに成功したことで大きく成長した事例です。

 ヘアケアの「clayence」では「DUO」の成功モデルを基に、成長までの期間を短縮し、一気にマス化することができました。

 高機能エイジングケアの「CANADEL」は、「オールインワン」中心のブランドです。従来のオールインワンは比較的高い年齢層を対象とすることが多かったのですが、我々はターゲット層を若い世代に拡げることで新しい市場を開拓することに成功しました。

 どの商品も、お客様が欲しかったけれども「あるわけがない」と思われていた機能を付加することで、新たなニッチ市場を開拓した点が共通しています。

将来はヘルスケア領域への参入を目標に

 当社は2023年、新たなコーポレート・アイデンティティを発表しました。パーパスでは自らが「Unique」であり続けるという意志を明確化しました。

 社員に対しては限界を設けることなく挑戦し続けるという意味で「No limits」、常に新しいことをやって行こうという意味で「Never boring」、お客様などステークホルダー、社員同士誠実であり続けようという「Always true」の3つのプロミスを伝えています。パーパスの実現に向け、1人ひとりがどうあって欲しいかを伝え続けることが大事だと思っています。

 我々の骨格となるビジネスは「アンチエイジング」であり、これは絶対にブレてはいけない部分です。その大前提の上で、私にはまだまだやりたいことがたくさんあります。

 例えばヘルスケア領域への参入です。これは、この会社を立ち上げた当初からの目標です。美容医療、ウェルネスを含めてアンチエイジングのサービスを提供していきたいと考えています。その実現により、ナンバーワンの「アンチエイジングカンパニー」として認知していただけるようになりたいと思います。

 私自身、実家が代々、企業経営をしていましたから、経営者になる以外の選択肢が自分の中ではありませんでした。今の会社が3社目の起業ですが、これまでうまくいったこと、いかなかったことも含めて勉強になりましたし、全てが今の私を形作っています。今後も、人々が年齢に捉われずにいきいきと生きることができる世界の実現を目指して、前進していきます。