NTTコミュニケーションズ(以下、NTT Com)と虎ノ門一丁目東地区市街地再開発組合は6月5日、2027年竣工予定の「虎ノ門一丁目東地区第一種市街地再開発事業」におけるスマートビル化の実現に向けた検討を開始することを発表した。

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事業の概要

この事業は国家戦略特別区域計画の特定事業に指定された再開発事業であり、約1.1ヘクタールの計画区域内に延床面積約12万平方メートルの「駅と一体となった国際的なビジネス交流拠点」を整備する。「INCLUSIVE GATE」をコンセプトとして、虎ノ門にさまざまな出会いと新しいひらめきを生み出す次世代型ワークプレイスを創出し、人や情報や技術を世界へと発信するという。

事業の目指す姿

同事業ではスマートビルプラットフォームを中核として、センサーなどを接続するネットワークをはじめとしたビル内のさまざまな設備を連携させることで、人を中心とした次世代型ワークプレイスの創出とさまざまな社会課題解決に向けた取り組みを進める。

具体的には、省エネおよび脱炭素の取り組みとして、エネルギー使用量の可視化や、人流データおよびエネルギーデータを利用した設備の自動制御などに取り組む予定。維持管理と運用の効率向上においては、不審者または不審物の検知が可能なロボットなど、ビル内設備と連動可能なロボットを用いて業務を効率化する。

また、利便性の向上に向けて、デジタルサイネージやワーカー向けアプリの導入に取り組み、混雑状況の可視化や環境情報の配信、館内動線の非接触対応による設備連動の導入などにも着手する。

NTT Comの役割

NTT Comは同事業の中で、先進技術によるDX(デジタルトランスフォーメーション)推進や課題解決を手掛けてきた実績と能力を活用して、スマートビル化プロジェクトを支援するという。

システム導入においてはスマートビルガイドラインをベースに検討を進め、事業者の要望に基づき、企画や構想から設計・構築、運用に至るまでの各フェーズにおいて、MSI(Master System Integrator)としてスマートビル化に向けた一貫した取り組みを進めるとしている。また、IOWN(Innovative Optical and Wireless Network)構想に基づく次世代技術の活用についても検討する。