Bleeping Computerは5月28日、「Ad blocker users say YouTube videos are now skipping to the end」において、YouTubeが広告ブロッカーを使用しているユーザーに対して新たな排除策を実施している可能性があると伝えた。広告ブロッカーを有効にしている多くのユーザーから、YouTube動画が自動的に最後までスキップされたり、動画がミュートされたりと、正常に視聴できなくなるという報告が紹介されている。
最終手段は広告ブロッカーを無効にすること
YouTubeでは以前より、広告を表示しないでの無料での動画の視聴を制限する方針をとっていることが指摘されている。最近では、広告ブロック機能が搭載されたサードパーティーのYouTube視聴アプリに対して、API利用規約違反として規制する方針を発表した(関連記事:広告なしでのYouTube視聴を阻止、Googleが新方針を公表 | TECH+(テックプラス))。
Bleeping Computerによれば、広告ブロッカー使用時の異常な挙動は全てのユーザーに現れるわけではないものの、決して単独の事例ではなく、同様の現象の報告が多くのユーザーから寄せられているという。コントロールバーで同じビデオを最初から再生しようとしたり、再読み込みしたりしても現象は解消されないものの、広告ブロッカーをオフにすれば正常に再生できるようにるようだ。
インターネット上では、この現象に対する様々な回避策が共有されている。例えば、広告ブロッカーを他のものに変更することや、シークレット モードを使用するなどの方法が提案されているが、YouTube側の方針が明確にされない限りは、どの回避策もいつまで有効であるかはわからない。したがって最終的には、状況が改善されるまで広告ブロッカーを無効にして、広告の視聴を許容するということが決定的な対策になりそうだ。
YouTubeの広告は動画コンテンツの制作者にとっては重要な収入源であり、広告をブロックすることでクリエイター達が視聴者数に対する正当な報酬を得る機会がなくなるというのが、かつてからのYouTubeの主張だ。YouTubeでは、広告なしで動画を楽しみたい場合にはYouTube Premiumを利用することを推奨している。