マクアケ、「ニッポンものづくりデザインアワード」を開催

応援購入サービス「Makuake」を運営するマクアケは3月8日、マクアケが主催する新たなアワードを開催した。日本のものづくり企業の技術を用いた商品アイディアを全国の学生や社会人から募集した。魅力のあるデザインを選定するとともに、「Makuake」での商品化を目指す。

アワード名は「ニッポンものづくりデザインアワード」。日本には技術力の優れたものづくり企業が多く存在する。その中には、BtoB向けの商品を開発することに長けた企業がいる一方、BtoC向けの商品開発に関して課題を抱えている企業もいる。商品開発におけるアイディアや熱意はあるものの、商品デザインを手がけるに至っていない学生や若いデザイナーも多くいる。

マクアケは「生まれるべきものが生まれるプラットフォーム」として、企業が持つ技術力と学生やデザイナーの創造力を掛け合わせることで、次世代のものづくりの可能性を広げたいと考えている。そして、今回「ニッポンものづくりデザインアワード」を開催することにしたという。

アワードは2023年10月より一般公募を実施した。審査員に香川大学創造工学部の井藤隆志教授、大同大学情報学部情報デザイン学科の岡田心教授、リアル・スタイル の鶴田浩代表を迎え、「新規性」「独創性」「市場性」「実現性」の観点から審査を重ねてきた。

第1回にあたる今回は、「東海圏」の事業者を対象にし、それぞれの応募テーマを設定した。テーマAは中村製作所が提案した「幸せな食卓に関わる陶器製の新しい調理道具」。テーマBはニッケン刃物が提案した「実用的でスタイリッシュな爪切り」。テーマCは来光工業の「キャンプに最適な杖」。テーマDは大橋量器の脱炭素、脱プラ等持続可能な社会をつくる枡」だ。審査は応募者の名前を伏せた状態で行い、多数の応募から8作品の受賞を決定した。

「最優秀賞」はテーマBで自立する爪切り「STANDER」を提案した香川大学の長尾響子さんだ。審査員の香川大学創造工学部の井藤教授は、「最優秀賞に相応しい美しさと機能を兼ね備えた提案だった。『実用的でスタイリッシュな爪切り』というテーマに対して自立する蓋付きアイデアによって、とてもスマートでエレガントな佇まいを与えるデザインで、審査員一同高い評価となった。引き出しの中に仕舞われる存在の爪切りを化粧品や洗面用具のように美しく並べて使用する姿が目に浮かぶ。商品化をとても楽しみにしている」と評価した。

「企業賞」はテーマAで燻製器×炭火焼きを提案した香川大学の近藤未菜里さんを選出した。実行者である中村製作所は、「当社が求めている幸せな食卓のイメージを想像できる良い提案だった。萬古焼の耐熱陶器の特長やbestpotで炊いたご飯と一緒に使用するシーンを考えていたりで、今後参考にしたい作品だった。商品化に向けてはいくつか改善しないといけない点はあるが、良い提案を頂きましてありがとうございました」とコメントした。

マクアケは引き続き、事業者およびものづくりに携わる全ての人を支援し、ビジョンである「生まれるべきものが生まれ、広がるべきものが広がり、残るべきものが残る世界の実現」を目指していく方針だ。