NTTドコモとNECは2月26日、オープンRAN(ORAN)の海外展開の本格化に向け、「OREX Packages」を提供する合弁会社「OREX SAI」を今年4月1日に設立する予定だと発表した。新会社の代表取締役CEOは小林宏氏が務める。

「OREX SAI」設立の狙い

ドコモは、2023年2月にORANのサービスブランド「OREX」を立ち上げ、海外通信事業者の実証を支援するなど、モバイルネットワークのオープン化に向けて取り組んできた。

ORANの本格的な海外展開のフェーズを迎え、現地での製品やサービスの提供体制を整えることが課題だったという。

ドコモが培ってきたORANのノウハウと、NECが保有する海外のフットプリントやグローバルにおけるSIケイパビリティを活用することで、迅速に海外の事業基盤を整備できるため、ORAN事業に特化した合弁会社の設立に至った。

「OREX SAI」の事業内容

新会社はREX PARTNERSからオープンRANの構築に必要なネットワーク機器やソフトウェアなどを調達、システムの動作検証をした上で、それぞれの通信事業者の要望に応じた、最適なモバイルネットワークを企画から構築、保守・運用までを含めたフルスタックでのサービスを「OREX Packages」として提供する。

  • 「OREX SAI」の事業内容

今後の展望

OREX SAIは今後、、NTTグループが推進するIOWN構想におけるオールフォトニクス・ネットワークの伝送区間への適用、光電融合デバイスを搭載した低消費電力サーバのネットワーク機器への活用、およびコグニティブ・ファウンデーションとの連携などを進めていく計画。