楽天と米OpenAI(オープンAI)は2月26日、戦略的協業を通じて、通信業界向けの最先端AI(人工知能)ツールを共同開発し、今後提供を行うことを発表した。楽天のOpen RANとオープンAIのAI技術に関する知見を組み合わせ、通信業界に特化した最新AIソリューションの開発を目指す。

  • 「Rakuten Optimism 2023」で米OpenAI CEO サム・アルトマン氏と対談する楽天グループ 代表取締役会長 兼 社長の三木谷浩史氏(2023年8月2日、神奈川県横浜市)

    「Rakuten Optimism 2023」で米OpenAI CEO サム・アルトマン氏と対談する楽天グループ 代表取締役会長 兼 社長の三木谷浩史氏(2023年8月2日、神奈川県横浜市)

具体的には、モバイルネットワークの計画や、構築、管理を行う際に生じる通信事業者固有のニーズと課題に対処するAIツールを開発する。現在、楽天が展開しているAIプラットフォーム「Rakuten AI」を、カスタマーサービス、ネットワーク最適化、および不具合を事前に察知し故障を防ぐ予知保全に関するソリューションを含むプラットフォームへと進化させていく考えだ。

これにより、通信事業者がネットワーク上の問題をリアルタイムで検出し、サービスへの信頼性とパフォーマンスを向上させながら、応答性の高いネットワーク運用を可能にしていくとのこと。

オープンAIの最高執行責任者(COO)のブラッド・ライトキャップ氏は、「楽天との協業を通じて、AIの真価を通信の世界へと展開していく。世界中の通信業界の顧客に最先端のソリューションを提供できることを楽しみにしている」とコメントしている。