清水建設は6日、建築施工中の建物を再現した仮想空間で遠隔から検査を実施できるシステムを開発したことを発表した。

  • メタバース検査のシステム概要(同社資料より)

日本全体の建築生産の効率化に将来的には一般公開

開発したシステムは、クラウド上のBIM(Building Information Modeling)データと施行中の建物空間をスキャンする3次元点群データを結合するもので、VRゴーグルとコントローラを使って遠隔から建物内を検査できるメタバース。BIMデータと点群データの整合性をチェックする「xRチェッカー」でデータの整合性を計測し、許容値を超えた差分を色分け表示できる機能も搭載する。

建築構法や設備等の技術評価を行う日本建築センターからの指導や建築系CG制作やVR、AR/MRソリューション開発を行う積木製作の協力を得て開発するシステムは、将来的には一般公開する意向で毎年60万棟近くの建物が建築確認を受けて着工、完了検査の移動だけでも100万時間以上かかるという日本全体の建築生産の効率化をその背景として挙げている。