Bleeping Computerは2月3日(米国時間)、「Check if you're in Google Chrome's third-party cookie phaseout test」において、Google ChromeがサードパーティCookieの廃止を開始したと伝えた。この初期段階のテストは、Chromeユーザーの約1%(約3,000万人)に影響があるという(参考:「Google、Chromeのブラウジング履歴を広告に利用 - 問題は? | TECH+(テックプラス)」)。

  • Check if you're in Google Chrome's third-party cookie phaseout test

    Check if you're in Google Chrome's third-party cookie phaseout test

サードパーティCookieの廃止

サードパーティCookieはユーザーの興味・関心に基づく広告の表示を目的として、主に広告配信業者によるユーザーのアクセス履歴収集のために使用されている。アクセス履歴の収集を広告配信業者が行うことにはプライバシー上の懸念が指摘されおり、欧米諸国を中心に法的な規制が進められている。あわせて、Webブラウザによる規制も進められており、Apple SafariはサードパーティCookieを全面的にブロックしている。

Googleはプライバシーの問題を解決しつつ、興味・関心に基づく広告配信を実現するため、サードパーティCookieを段階的に廃止して「プライバシーサンドボックス」と呼ばれる新しい技術に置き換えることを発表し、準備を進めていた(参考:「What is the Privacy Sandbox?  |  Google for Developers」)。そして今回、Googleは昨年から予定していたとおり、段階的廃止を開始した。2024年第3四半期の後半ごろから100%の廃止に向けた対象の拡大が予定されている。

  • サードパーティーCookieの段階的廃止とテストのタイムライン - 提供:Google

    サードパーティCookieの段階的廃止とテストのタイムライン 引用:Google

1%に含まれているか?

自分のChromeブラウザが1%の段階的廃止のテストに含まれているかどうかはユーザーに通知されないが、Googleは確認する方法を「Third-party cookies restricted by default for 1% of Chrome users  |  Privacy Sandbox  |  Google for Developers」にて解説している。

ChromeのDevToolsを使った確認方法の概要は次のとおり。「chrome://settings/cookies」の設定にて、手動で「サードパーティーのCookieをブロックする」を選択していない場合、次の手順で確認できる。

  1. 「https://web.dev/」にアクセスする
  2. F12キーを押下して、DevToolsを起動する(閉じるときは再度F12キーを押下する)
  3. DevToolsのタブから「Console」または「コンソール」を選択する
  4. 1%に含まれる場合は、サードパーティーCookieの読み取りと設定に関するエラーが表示される
  • サードパーティーCookieの読み取りと設定に関するエラーを表示する画面の例 - 提供:Google

    サードパーティーCookieの読み取りと設定に関するエラーを表示する画面の例 引用:Google

また、1%に含まれる場合は「chrome://settings/cookies」の代わりに新しい設定ページ「chrome://settings/trackingProtection」が表示されるという。Bleeping Computerは1%に含まれないが、段階的廃止に参加したいユーザーのために手動で参加する方法を解説している。具体的には、「chrome://flags」にアクセスし、「Test Third Party Cookie Phaseout」を「Enabled」に変更する。その後、ブラウザを再起動することでサードパーティCookieの段階的廃止のテストに参加することができる。