ESETは1月4日(現地時間)、「Lost and found: How to locate your missing devices and more」において、貴重品の紛失を防止するスマートトラッカー(別名:紛失防止タグ)の利便性について伝えた。

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    Lost and found: How to locate your missing devices and more

スマートトラッカーとは?

スマートトラッカーは小型軽量の無線通信(Bluetooth、UWBなど)を採用した製品で、長期間にわたり位置情報を共有する機能を持つ。位置情報はスマートフォンなどのインターネット通信が可能なデバイスを介して共有される。有名な製品としてはApple AirTag、Tile、SmartTagなどがある。

これら製品は自社ブランドのデバイス以外では動作しない可能性がある点に注意が必要。複数のブランドに対応する製品もあるが、機能が制限されることがある。スマートトラッカーは一般的に全地球測位システム(GPS: Global Positioning System)を搭載しておらず、スマートフォンなどのデバイスの位置情報を利用する。一部では超広帯域無線システム(UWB: Ultra Wide Band)を使用して正確な位置を特定する機能を搭載した製品もあり、紛失した際に近距離に存在するスマートトラッカの方角と距離を表示可能とされる。

スマートトラッカーのリスク

スマートトラッカーは紛失防止や忘れ物防止に役立つツールであるが、同時にリスクも存在する。ESETはスマートトラッカーのリスクとして、追跡などの悪用の可能性を挙げている。ストーカーなどが対象の荷物にスマートトラッカーを忍ばせた場合、対象の位置を正確に把握することが可能となる。国内においても、AirTagを悪用してストーカー行為を行った事案が発生している。

スマートフォンのオペレーティングシステムを開発するAppleおよびGoogleはこの問題に対処するため、ストーカー防止機能をシステムに搭載。スマートトラッカーがストーカーなどの追跡目的で使用されている可能性がある場合、一緒に移動しているスマートフォン(iOSおよびAndroid)に通知を送信することで危険を知らせる機能を追加した。また、AirTagは数時間登録デバイスと通信できない場合、アラートを鳴らすことで周囲に警告する機能を持つ。

AppleおよびGoogleはさらなる悪用防止のため、業界標準の策定にも取り組んでいる。ESETによると、この標準仕様は他のスマートトラッカーを製造する企業からも支持を集めており、2024年に仕様が確定し、iOSおよびAndroidに採用される可能性があるという(参考:「Apple, Google partner on an industry specification to address unwanted tracking - Apple」)。

ソフトウェアトラッカーやGPSトラッカーも使える

ESETはスマートトラッカー以外にも紛失防止に使用できるとして、ソフトウェアトラッカーやGPSトラッカーを挙げている。ソフトウェアトラッカーはスマートフォンなどで動作する位置情報アプリで、モバイルデバイスの追跡を可能にする。

GPSトラッカーは全地球測位システム(GPS: Global Positioning System)を使用して位置情報の追跡を可能とするデバイスで、スマートトラッカーよりも大型の製品が多い。機能としてはスマートトラッカーに似ているが、GPSの受信端末を搭載しておりスマートフォンがなくても継続的に位置情報を記録、送信することが可能とされる。

ESETは貴重品の管理にこれらデバイスを適切に活用することで、紛失などの事態に備えることを推奨している。また、これら製品に潜むリスクを理解し、犯罪行為に巻き込まれないよう注意することを呼びかけている。