アクセンチュアは1月8日(米国時間)、生成AI(人工知能)へのニーズの高まりに対応するため、アジアおよびラテンアメリカ市場の9カ国に生成AIスタジオを設立することを発表した。

日本、オーストラリア、アルゼンチン、ブラジル、中国、インド、メキシコ、フィリピン、シンガポールの各9カ国に生成AIスタジオを設置する。各スタジオはアクセンチュアのデータおよびAIの専門家、エコシステム・パートナー、スタートアップ企業やさまざまな戦略的投資と、顧客企業をつなぐ役割を担う。同社の責任あるAIフレームワークを基盤として、生成AIソリューションの実証、共創、拡充を可能にするとしている。

専門産業に特化した生成AIスタジオ

同スタジオは、拠点ごとに銀行、保険、電気通信、公共、製造、再生可能エネルギー、化学、鉱業といった特化した専門産業に対応する。アジアおよびラテンアメリカの生成AIスタジオは2024年1月に稼働を開始する予定(アルゼンチンとメキシコは2024年後半に設立予定)。

今回発表する新たな生成AIスタジオの拡充は、アクセンチュが取り組んでいる、AI・データ関連事業への30億ドルの投資の一環で、すでに生成AIスタジオネットワークは北米の6カ所に広がっているという。

経営幹部の77%が2024年にAI関連の支出を増やすことを計画

アクセンチュアの調査によると、アジア太平洋地域の経営幹部の77%(日本では73%)が、実証実験から独自のデータ基づく基盤モデルへ移行するため、2024年にAI関連の支出を増やすことを計画し、ラテンアメリカの経営幹部は84%が同様のことを計画していることが分かった。

アクセンチュアの成長市場担当CEOであるレオ・フラミール(Leo Framil)氏は、「AI活用の実証実験期から本格導入期へ移行し、バリューチェーン全体にわたる、複雑なビジネス課題の解決に活用したいと考える企業が増えている。また、企業は、生成AIがこれまでにない新しいリスクをもたらし、適切な対応が必要であることも認識している」とコメントしている。