クラウドシステムや生成AIサービスを手掛けるFIXERはこのほど、経営者や管理職を対象としたアンケート調査の結果を公表した。従業員300人以上の企業から800件の回答が得られた。情報・通信のほか、金融・保険、不動産、流通・小売りなどの企業が対象となった。労働力人口が急激に減少する日本では生産性向上が大きな課題となっており、生成AIの活用が来年以降さらに進む可能性がうかがえる結果となった。

2割の人が生成AIを業務で活用

生成AIを利用しているかを聞いたところ、「業務で利用している」とする回答は21.9%に達した。新しい技術であるにもかかわらず中堅以上の企業ではすでに一定数が活用に動き始めているようだ。「私用では利用しているが業務では利用していない」は8.8%、「私用でも業務でも利用していない」は69.4%だった。

  • 約2割の人が生成AIを業務で利用している 資料:FIXER

    約2割の人が生成AIを業務で利用している 資料:FIXER

生成AIの利用目的は情報収集

生成AIに最も期待する効果は、「業務の効率化」が48.3%と最も多い結果となった。「生産性の向上」(22.6%)、「人手不足の解消」(17%)などが続いた。深刻化する人手不足の改善に向けて、新技術を活用しようとする企業の姿が浮き彫りになった。

生成AIを具体的にどんな業務で利用しているかを質問すると(複数回答)、「情報収集・調査」との回答が40.6%でトップだった。現時点では検索サービスと同様の使い方をしている人も多いとみられる。次に多かったのは「文章のチェック・構成」で32.6%だった。「文章の要約」(28.6%)、「企画書の作成」(27.4%)、「稟議書の作成」(24%)、「稟議書・企画書以外の文書の作成」(20.6%)なども多数の回答を集めた。利用者の大半が生成AIに対して、主に文章を作成する能力を期待していることが明らかになった。

  • 生成AIを情報収集に使っている人が多いという 資料:FIXER

    生成AIを情報収集に使っている人が多いという 資料:FIXER

生成AIにより業務が効率化

生成AIの利用によって業務効率が向上したかを質問すると、「ある程度効率が向上した」との回答が62.9%となった。「大幅に効率が向上した」も18.3%であり、生成AIによって仕事が効率化したとする回答は全体の8割以上に達した。「変わらない」は15.4%、「効率が下がった」は3.4%だった。

生成AIが生成した結果(回答)は適切だったかを聞いたところ、「おおむね適切な結果だった」が47.4%と最も多かった。「適切な時と適切でない時が同程度」は35.4%となった。「ほぼ全て適切な結果だった」は10.3%、「おおむね不適切な結果だった」は6.3%、「ほぼ全て不適切な結果だった」はわずか0.6%だった。

  • 8割以上の人が業務の効率化を実感しているようだ 資料:FIXER

    8割以上の人が業務の効率化を実感しているようだ 資料:FIXER

生成AIへの投資は1000万円以上

業務に活用するために将来的に生成AIに投資したい金額について質問したところ、「1000万円以上」との回答が20.4%に達した。一定数の企業が生成AIの活用に向けて、ある程度の規模の投資を検討していることがうかがえる。「1億円以上」との回答も7%近くに達した。

その一方で、「現在どの程度の金額を生成AI関連に投資しているか」との回答では、「1000万円以上」とする回答は15%程度だった。最も多かったのは「分からない」で66.1%、「0~100万円未満」も12.4%に達した。現時点では生成AIへの投資は未知数だと考えている企業も多いようだ。

  • 1000万円以上の投資を検討している企業が多い結果に 資料:FIXER

    1000万円以上の投資を検討している企業が多い結果に 資料:FIXER