デル・テクノロジーズは12月5日、AMD Ryzen Threadripper PRO 7000 WX-Seriesプロセッサを搭載し生成AIのワークロードを支援するワークステーション「Dell Precision 7875タワー」の販売を開始することを発表した。ユーザーは複雑な生成AIモデルをサーバ上で大規模展開する前に、ワークステーションを活用して社内開発して実証実験できるようになるという。
同製品はエンジニアや建築家、クリエイター、製品デザイナーなどを対象に設計しており、プロフェッショナルの厳しい要求に対応するマルチスレッド コンピューティング ワークステーションとして機能する。AIやグラフィックデザイン、VR(Virtual Reality:仮想現実)などさまざまなワークロードにも対応する。レンダリング、映画制作、デザイン解析、シミュレーション、AEC(建築、工学、建設)などにも利用可能。
また、最大96コアを搭載でき、シングルソケットのDell Precisionワークステーションとしては最大のCPUコア数とのことだ。前世代製品と比較して本体の高さと奥行きが増しているが、これはプロセッサの冷却に必要なスペースを広く確保し、PCIeスロットを6つにすることで拡張性を向上するための設計だそうだ。Dell Precisionタワー製品としては初めて内蔵アンテナとオンボードのWi-Fi用のスロットを採用している。
Dell Precision 7875 タワーは、グラフィックス オプション(48GB AMD Radeon PRO W7900を最大2枚、または48GB NVIDIA RTX 6000 Ada Generation を最大2枚)、最大56テラバイトのストレージ、2テラバイトのDDR5メモリー、NVIDIA AI Enterpriseへの対応など、高負荷なワークロードをサポートするための機能を備える。
また、機密データを保護するためにTrusted Platform Module(TPM)2.0、自己暗号化ドライブ、侵入検知機能付きのロック可能な本体設計などにも対応している。