「AI(人工知能)が新たなプラットフォームシフトの基盤になっていく」ーーそう断言するのは米マイクロソフトでエグゼクティブバイスプレジデント(EVP)を務める沼本健氏。マイクロソフト本社でグローバルマーケティング戦略を統括する沼本氏は10月2日、報道機関向けに同社のAI戦略について説明を行った。
沼本氏は冒頭、「テキストだけでなく映像や音声などマルチモーダルな形であらゆるものが生成できる『Natural user interface』と、知識ベースを利用してある事象から結論を導き出すため『Reasoning engine』。この2つの技術が合わさることで、プラットフォームとしてのAI時代が幕を開ける」と切り出した。
その上で沼本氏は、企業のAI導入における3つの喫緊課題について説明した。
AI導入における3つの喫緊課題とは?
劇的に生産性を向上すること
まず1つ目の課題は「AIの活用によって劇的に生産性を向上すること」。沼本氏は「生成AIの話になると、大規模言語モデルといった理論的な議論に発展しがち。しかし、企業が生成AIを導入するうえで一番重要なのは、すでに使用しているアプリケーションが生成AIの適用でいかにアップグレードするのかを実感することだ」と述べた。