イベントの企画や動画制作などを行うドリームホールディングスは9月8日、壁に飾る絵画に簡易トイレを収納した「sonae(そなえ)備絵」を発売した。関東大震災100周年を機に、”日常に溶け込む災害時の備えアート”として開発したという。有名画家の絵画や、防災をテーマにした作品など、17種類をラインアップしている。
「sonae 備絵」は、縦33センチメートル、横33センチメートルの絵画に、簡易トイレ30回分を収納した商品。リビングやトイレなどの壁にアートとして飾りつつ、災害に備えることができる。
簡易トイレは、奥行き58ミリメートルのフレームの中に収納されている。簡易トイレは、断水などで使用できなくなった便器に被せる形で使用する。30回分を収納しており、一人が使用すると6日は使用できるという。
「防災」をテーマに作品を制作した3人のアーティストの絵画もラインアップしている。
▲防災をテーマにした作品など17種類をラインアップ
「reborn(災害からの再生)」をテーマに、3人のアーティストがオリジナルのアートを制作するという。
同商品の開発を手掛けたプロジェクトリーダーの藤村彩央里氏と石井琴子氏は、どちらも、九州で発生した地震や大雨で被災した経験を持つという。被災時に、トイレが使えない状況で孤立してしまった経験や、公衆トイレが汚物まみれになった様子を目にした体験などから、被災時のトイレの重要性を啓もうしたいと考え、商品の開発に至ったという。
商品は受注生産。注文から配送までは3ヵ月程度かかる見通し。百貨店の催事などにも出展し、ギフト需要も取り込みたい考えだ。価格は税込3万3000円からとなっている。