治験プラットフォーム事業などを手掛けるBuzzreachは9月20日、新事業として患者SNS(Social Networking Service)「ミライク」の提供を開始することを発表した。患者本人だけでなく家族やパートナー、介護者などのユーザーが、同じような境遇の人たちとつながり情報を共有できるという。
同サービスはスマートフォン用のアプリ(Android版 / iOS版)の他、Webブラウザ版も展開する。参加する患者の対象疾患を特定していないため、病気や治療に関する悩みだけでなく、医療費控除に関する相談や、食事や仕事の相談など、疾患にかかわらないさまざまな悩みや困りごとを相談できる利点があるという。
その一方でグループ機能も備えるため、特定の疾患のユーザー同士での利用、患者会・患者団体での利用、研究目的での利用、自治体や地域包括医療といった地域単位での利用にも対応する。
同サービスによって得られた投稿内容などのデータは、MROC(Marketing Research Online Community:マーケティングを目的としてオンライン上に設けるコミュニティ)の手法を活用した患者インサイト収集などにも活用されるようだ。
患者やその周辺者の意見を製薬企業や医療機関にフィードバック可能であり、創薬や臨床試験、患者向けの啓発メッセージへの利用など、企業向けのサービスとしても展開するとしている。将来的には、記録機能や通知機能を充実させ、服薬アドヒアランスの改善や学術調査を目的とした利用にも対応を開始する。