富士通は9月15日、同社が開発した自動機械学習技術とAI公平性技術が、Linux Foundationのオープンソースプロジェクトに承認されたと発表した。2つのAI技術は、9月19日からスペイン・ビルバオ市で開催される「Open Source Summit Europe 2023」でLinux Foundationプロジェクトとして正式に始動する。

今回始動するプロジェクトの一つは、表データから説明付きの機械学習モデル作成コードを高速に自動生成する自動機械学習技術(AutoML)を開発するもの。

フプロジェクトで開発された自動機械学習技術を活用することにより、データサイエンティストは高精度なモデルを瞬時に作成できるだけでなく、生成されたコードを使って、試行錯誤しながら、より高精度なモデルに作り変えることが可能になるという。

  • SapientML」で開発される、コード生成を特徴とするAutoML技術の概要

もう一つのプロジェクトは、人が気づきづらいバイアスを検知・改善するAI公平性技術プロジェクト「Intersectional Fairness」。

AIには、学習データの偏りなどが原因で、ある特定のグループに対して意図せず不公平な結果を導き出してしまう問題がある。同プロジェクトでは、これまで見過ごされてきた、年齢や性別、国籍などの複数の属性が特定の条件で組合わされた時に現れる交差バイアスも容易に検知・改善するAI公平性技術を開発する。

富士通は、これまで独自に開発してきた自動機械学習技術、AI公平性技術について、それぞれFujitsu AutoML、Fujitsu AI Ethics for Fairnessとして「Fujitsu Kozuchi (code name) - Fujitsu AI Platform」上で提供している。今後は、それぞれのプロジェクトにおける技術アップデートを「Fujitsu Kozuchi (code name) - Fujitsu AI Platform」へも順次反映していく。