凸版印刷は9月11日、製造現場の課題に合わせて複数のサービスを導入できるテンプレート型ソリューション「NAVINECTラインビルド」シリーズの新製品として、製造現場の荷役台として使用されるパレットやオリコン(折りたたみコンテナ)などの循環資材の管理運用支援に特化した「循環資材管理DX」を10月から販売開始することを発表した。

同サービスでは資材ごとに2次元コードやバーコードのラベルを発行し、スマートフォンやタブレットなどの操作端末に予め登録して運用を開始する。これらの情報をもとに保有数、所在情報、経過時間をデジタル上で可視化することで、循環資材のライフサイクルに合わせた管理を可能にし負担軽減を支援するとしている。

  • 循環資材管理DXのサービス概要

    循環資材管理DXのサービス概要

循環資材管理DXは、自社の各拠点のみならず得意先などの社外にある循環資材の数量とその経過日数を一元管理可能だ。自社拠点から社外に出た経過日数に基づいて返却期限の管理ができるため、返却や回収忘れによる紛失や在庫不足を低減し、適切な管理を支援する。

また、スマートフォンやタブレットに移動先の周辺地図を表示することも可能だ。所在に近い拠点を把握できるようになるため、パレット回収率の向上と運搬コストの削減が見込める。トラック輸送の時間外労働規制の強化により発生が予測される2024年問題を目前に、複数拠点におけるパレットの共同管理など、輸送の効率化をサポートするとのことだ。

さらに、機能を拡張することで、原材料や製品、部品、工具なども管理可能となる。工場内のあらゆる在庫を一元管理できるようになり、部門ごとでの個別管理を無くし、工場全体の在庫管理に関わる効率的な運営を実現するとしている。