エクサウィザーズは8月21日、企業向けChatGPTサービスである「exaBase 生成AI powered by GPT-4(exaBase 生成AI)」に、社内外の独自情報を取り込んだ専用の生成AI環境を利用できる機能を、2023年9月から順次提供開始すると発表した。

  • exaBase 生成AIのバナー

新機能は、顧客が保有し日常業務で使用している情報をexaBase 生成AIから利用可能にするもの。

具体的には、自社商材、顧客提案資料、社内規則などの規程類、競合調査といったデータに対する、問い合わせ回答や情報の生成が可能になる。PDFなどに収録したこれらの独自データのファイルをアップロードすることで設定が完了し、生成AIを活用した専用の環境を容易かつ迅速に構築できる。

同機能では社内外の重要情報を扱うことから、データに対するセキュリティやプライバシーへの対応も強化する。マイクロソフトのクラウド・サービスである「Azure OpenAI Service」の日本国内にある東日本リージョンの利用により、独自データの蓄積に加えて生成AIの処理も日本国内で完結する。今後、同サービスで利用するAPI は、全て同リージョンに置き換えていく予定だ。

  • 独自データ活用機能の画面イメージ

新機能は、PDF、CSV、テキスト形式のデータに対応し、随時アップロード可能なデータ形式を追加していくという。アップロードした情報は、企業全体もしくは部署などのグループ単位での共有を選択できるとのこと(当初は企業全体での共有のみ対応)。

対象の独自データは、日本国内において契約企業のみが参照できる情報として蓄積するという。アップロードする独自データは、生成AIから利用できる形式に最適化した上で蓄積する。同サービスで入力したプロンプトから、意味合いが近い情報の高速かつ的確な引き出しや情報の生成が可能になる。

料金は、蓄積する独自データが一定の量までは無料で提供し、大量のデータを蓄積する場合にはオプション料金が必要となる予定。料金や詳細な条件は、9月中を予定する正式サービスの開始時に改めて発表する。

なお、2023年9月中に「プロンプトテンプレート」および「プロンプト活用の実践チュートリアル」を順次導入する予定だ。

プロンプトテンプレートは、生成AIサービスへの命令となるプロンプトについて、仕事で使用できるひな型となるものといい、同サービスの画面から主要な業務ごとに適切なプロンプトを選べるとのこと。また、顧客側で独自のテンプレートを登録・管理できる機能も追加予定という。

チュートリアルは、同社のプロンプトエンジニアが開発したもので、同サービスの有料ユーザーは追加料金無しで利用可能とのことだ。