クラウドワークスは8月10日、クラウドソーシングサービス「CrowdWorks」において、生成AIの出現による仕事の傾向変化を分析した結果を発表した。

ライティング業務に含まれる低単価の簡易文章作成案件数のうち、生成AIを活用した案件の推移をみると、今年に入り231%増加していることが分かった。フォーマットや仕様が固定できる文章作成の案件や、GPTにモデルを学習させることで生産性を改善する案件など、生成AIの活用が進んでいるという。

また、自社で抱えるビッグデータの利活用を推進する企業が増加し、独自の機械学習モデル(AI)を作成する動きが見受けられるという。このようにAI活用を推進する場合、データ入力、収集、整形、加工など、データの前処理を行う必要があり、こうしたAI周辺領域のビジネス事務の案件は単価が上昇している傾向にある。

その他、カテゴリーごとに傾向を見ると、コンサルティング、開発、クリエイティブ、フィールドワーク、ビジネス事務、通訳・翻訳はChatGPTの使用を許可・推奨する案件が75%以上と大きく上回っている。

AI関連のビジネス事務の仕事例としては、「防犯カメラの映像に映る人物の行動を判定し、AIに学習させるデータを作成する業務」や「化学プラントにおける過去の事故データを読み、AIモデルのデータを入力する作業」といったものが挙げられるという。

その一方で、ライティングやリサーチの一部の業務においては、ChatGPT活用を禁止しているものも一定存在しており、ワーカーのスキルが引き続き重要視されている傾向が伺える結果となっている。