ソフトバンクG“税金払っていない”風評に反論、支払額は日本3位

ソフトバンクグループ（SBG）が8月8日に開いた2023年4～6月期の決算発表会にて、「ソフトバンクグループは国内で税金を払っていない」と風評が流れているとして、最高財務責任者(CFO)の後藤芳光氏が反論する一幕があった。

後藤氏は「『ソフトバンクグループは税金を払っていない』という間違った印象を持っている方が少なからずいる。（今から紹介する）数字を見てほしい。当社は国内で相当の税金を払っている会社だ」と切り出した。

ソフトバンクグループ最高財務責任者(CFO) 後藤芳光氏

同社が用意した資料によると、実際にSBGは2018～2022年度までの5年間で、連結ベースで2兆6124億円の法人所得税（純額）を支払っている。そのうち、SBGおよび国内中間持ち株会社（100％子会社）が8114億円、ソフトバンクやヤフーといった国内事業会社が1兆3795億円支払っている。

連結ベース法人所得税支払額(純額) 資料：ソフトバンクグループ

残りの4215億円は海外事業、主に投資会社において発生した税金だ。「つまり、8114億円と4215億円を合計した1兆2329億円を、SBGが負担しているということだ。持ち株会社は払っていないだろうと現実を見ないで話す方がいるが、決してそんなことはない」（後藤氏）

また別の発表資料によると、国内企業における同5年間の連結法人所得税支払額ランキングでSBGは3位だった。1位は4兆5312億円のトヨタ自動車で、2位は2兆7987億円のNTT。後藤氏は「NTTといい勝負をやっている。われわれも国のために働いている会社だ。これからは実際の数字を見て評価してもらいたい」と述べていた。