Microsoftは6月22日(米国時間)、Windows Insiderプログラムの参加者向けに「Windows 11 Insider Preview Build 23486」を公開した。このビルドでは、パスワードレス機能であるパスキーのサポートが大幅に強化されたほか、ダイナミックライティングの新しいエフェクトの追加や、タイムゾーン変更のUXの改善などの修正が行われている。

詳細は、Windows Insider Blogの次のエントリにまとめられている。

  • Announcing Windows 11 Insider Preview Build 23486|Windows Insider Blog

    Announcing Windows 11 Insider Preview Build 23486|Windows Insider Blog

パスキー(Passkeys)はMicrosoftやGoogle、Appleなどのベンダー各社が共同で開発しているパスワードレス認証機能。標準規格のFIDO2をベースとしており、Webサイトやアプリに公開鍵を登録し、ユーザーのデバイス側にそれと対応する秘密鍵(パスキー)を保持することで、ログインの際にパスワードの代わりにパスキーを用いることができる。パスキーはデバイスの内部に安全に保持され、外部に送信されることはない。ユーザーにとってはパスワード漏洩のリスクがなくなる上、面倒なパスワード入力から解放されるというメリットがある。

Build 23486では、設定アプリの[アカウント]の項目に[Passkeys]のページが追加され、パスキーの一覧表示や削除といった操作ができるようになっている。現在、ebay.comやgoogle.comなどの大手サイトがパスキーへの対応を進めており、対応済みのWebサイトであればWindows 11でパスキーを利用したログインが可能。

パスワードレス認証以外の主な変更点としては、以下が挙げられている。

  • ダイナミックライティングに「Wave」「Wheel」「Gradient」といった新しいエフェクトが追加された
  • タイムゾーンを変更するときのユーザエクスペリエンスが改善され、警告がわかりやすく表示されるようになった
  • Unicode Emoji 15(Build 23475よりロールアウト開始)の全ての環境への展開が完了した
  • ファイルエクスプローラのフォルダオプションから古い設定を削除するというBuild 23481の変更が撤回された

Windows 11 Insider Preview Build 23486は、Windows InsiderプログラムのDevチャネルに登録しているユーザーが利用できる。Devチャネルは、現在開発中の新機能を一早く試すためのチャネルであり、Microsoftではプログラムの参加者からのフィードバックを広く受け付けている。フィードバック次第では、今回のフォルダオプションのように実装が撤回される場合もある。