Impervaは6月14日(米国時間)、「Ticket Scalping's Impact on Asia's Entertainment|Imperva」において、インターネットチケットサイトにおけるダフ屋行為の問題について伝えた。悪質なユーザーによるチケット売買が消費者や企業に与える悪影響やその対策などが紹介されている。
ライブエンタテインメント業界におけるチケットのダフ屋行為が問題視されている。この悪質な行為は自動化されたツール(ボット)による大量購入および法外な価格で転売によるものとされ、全世界のエンターテイメント系Webサイトの83.4%が自動化(善悪を問わない)による影響を受けているとみられている(参考「2023 Imperva Bad Bot Report | Resource Library」)。
チケットのダフ屋行為は消費者だけでなく、ライブエンタテインメント業界に携わる企業や提供者にとっても悪影響を及ぼすとされている。消費者が正規の価格でチケットを購入できないことにより収益の損失が発生する可能性があるだけでなく、ブランドの評判や顧客ロイヤルティの価値が下がってしまうリスクがある。高騰する価格やアクセスの制限により不満や不信感が起こり、純粋なファンが望むイベントの開催が難しくなってしまうことにも繋がる。
現在新型コロナウイルス感染症(COVID‑19)の規制緩和により、世界的にコンサートチケットの需要が急増し、ダフ屋への関心が高まっている。特にアジアでは、ダフ屋行為がライブエンタテインメントやスポーツ産業に大きな影響を及ぼしているとされ、複数の国では法的措置がとられてはじめている。日本ではチケット不正転売禁止法が施行され、商業目的での高額転売が禁止されている。また他の国でもダフ屋行為への取り締まりが強化されてはじめてきている。
高度なボットを使って進化し続けるインターネット上のダフ屋行為に対し、悪意のあるボットをブロックしながら正規のトラフィックを通過させる包括的なボット管理の戦略が求められている。また、ライブエンタテインメント業界と政府機関が相互に強力し、インテリジェンスやベストプラクティスを共有することが推奨されている。