東芝デジタルソリューションズとIPweは6月16日、事業成長に資する知的財産の戦略的策定を支援する知的財産情報プラットフォームの構築に向け、協業を開始することに合意した。知的財産を戦略的に活用し、企業価値向上につなげる知財DX(デジタルトランスフォーメーション)の実現を支援する。
東芝デジタルソリューションズは、知的財産管理ソリューションについて、国内の企業への豊富な導入実績・ノウハウを誇っており、主力ソリューションである、SaaS型知的財産管理サービス「IPeakMS」は、分析・活用に有効な情報を、柔軟に拡張し効率よく収集する機能を保有し、ノウハウなどを含む知的財産情報や人材・評価情報、さらに契約、経費情報をクラウド上に一元管理することが可能。
一方のIPweは、AIとブロックチェーンを活用した知的財産分析・財務評価ソリューション「Smart Intangible Asset Management(SIAM)」をグローバルに提供している。SIAMは戦略的な知的財産データ管理や客観的な資産評価、ベンチマーク分析などを行うためのクラウドベースのSaaS型ソリューションで、知的財産の所有者は、その資産の取引履歴を含む各資産に関するデータを効率的かつ正確に取得、開発、管理でき、ポートフォリオの価値を、他社のポートフォリオ評価とともに、長期的に世界規模で追跡することが可能。
今回の合意に基づき両社は、両社が有する知的財産製品や知見を生かし、企業が保有する知的財産の価値を客観的かつ標準的なベンチマークで判断した上で、資産管理、報告・コミュニケーションの改善、知的財産の使用・購入・売却を契約できる知的財産情報プラットフォームの構築を検討していくという。
同プラットフォームの構築に取り組むことで、企業が保有するノウハウなどを含む知的財産や無形資産の戦略的な開発・活用と、日本法に基づくコンプライアンス対策の効率化につながる包括的な知財DXの実現を支援し、企業価値の向上に貢献していく構え。
なお、今後は特許に限らず、トレードシークレット、商標、その他の無形資産にも対象を拡大していく予定だという。