三越伊勢丹HD、オンライン事業は約400億円に拡大 リアル回帰も成長

三越伊勢丹ホールディングスはこのほど、2023年3月期決算における、ECなどのオンライン事業の連結売上高が、前期比7%増の約400億円になったことを明らかにした。オンライン事業はリアル回帰の影響を受けながらも、成長を遂げた。決算説明会で細谷敏幸社長は、「オンライン上での顧客とのつながりを強化している」と語った。

 

同社では、「三越伊勢丹(MI)アプリ」により、配信情報のパーソナル化を図っている。クーポン施策も強化していくという。

▲「三越伊勢丹(MI)アプリ」

MIアプリ会員数は、200万人を突破したとしている。仮想都市型メタバースも展開しており、アプリのダウンロード数は前期比で3.5倍となっているという。

 

2023年3月期のオンライン事業は、売り上げが拡大し、黒字化に向け進展したという。引き続きオンライン上での顧客とのつながりを強化し、今後は早期に各オンライン事業の黒字化を目指すとしている。

 

同社は複数のECサイトを運営している。その中でも、宅配サービス「ISETAN DOOR(イセタンドア)」や、化粧品ECの「meeco(ミーコ)」、カジュアルギフトEC「MOO:D MARK(ムードマーク)」の3つのEC事業は、2桁増収を続けているという。

 

「meeco」では、ブランドコスメ・デパコス・化粧品情報メディア「meeco magazine(ミーコ・マガジン)」を2022年8月に始動し、売上高は前年比で13%増となった。

「三越伊勢丹リモートショッピングアプリ」では、チャット接客やビデオ接客で、店頭にしかない商品のオンライン決済が可能だという。「三越伊勢丹リモートショッピングアプリ」による売上高は、前期比57%増となった。