4月3日7時10分ごろから、一部地域で、東日本電信電話(以下、NTT東日本)および西日本電信電話(以下、NTT西日本)が提供している「フレッツ光」を含む光アクセスサービス、および「ひかり電話サービス」が利用できず、通信障害が発生した。110番や119 番等の緊急通報も利用できない状況だった。両社は同日夕方、障害発生の状況について説明会を開いた。

東日本エリアで通信サービスがご利用できない、またはご利用しづらい状況(4月3日 午前7時10分時点)
通信サービスがご利用できない、またはご利用しづらい状況について(4月3日 午前7時15分時点)

  • 左:NTT東日本 ネットワーク事業推進本部 サービス運営部 部長 鈴木康一氏、右:NTT西日本 執行役員 設備本部 サービスエンジニアリング部 部長 桂一詞氏

    左:NTT東日本 ネットワーク事業推進本部 サービス運営部 部長 鈴木康一氏、右:NTT西日本 執行役員 設備本部 サービスエンジニアリング部 部長 桂一詞氏

今回障害が発生したのは、NTTの交換局にある「加入者収容装置」である。NTT東西の複数台の装置で同時に不具合が発生している。両社で事象を誘発するような作業は確認されていないとのことだ。なお、これまでに、医療機関などから大きな影響が発生したというような報告も無いようだ。

  • 発生した障害の概要

    発生した障害の概要

加入者収容装置は特定の海外メーカーの新機種の装置の一部で発生しているという。装置内のパケット転送部は二重化されていたものの、その両方で不具合が発生したとのこと。特定の配信サーバからの、通常よりも長いパケットが確認されている。なお、NTT東日本は現在原因を調査中としながらも、「悪意のある攻撃を受けている可能性は限りなく低い」としている。

  • 加入者収容装置

    加入者収容装置

障害が確認された加入者収容装置は、NTT東日本エリアでは4600台中89台。東京都、神奈川県、埼玉県、新潟県、北海道の一部エリアにおいて、光アクセスサービスで最大35.9万件、ひかり電話で最大18.6万件の影響が出ている。7時10分に障害を確認後、10時8分までにすべての回復を確認している。

  • NTT東日本エリアでの影響

    NTT東日本エリアでの影響

一方、NTT西日本エリアで障害が確認された加入者収容装置は3560台中27台。富山県、石川県、福井県、滋賀県、大阪府、鳥取県、島根県、徳島県、愛媛県、岐阜県の一部エリア。光アクセスサービスで最大8.7万件、ひかり電話で最大4.7万件の影響が出ている。7時10分に障害を確認し、8時49分に全装置の正常性を確認した。

  • NTT西日本エリアでの影響

    NTT西日本エリアでの影響

両社は今後について、総務省などと連携し詳細な原因を追究するとのことだ。

【NTT東日本エリアの問い合わせ先】
■Webでの問い合わせ
Web113 https://web113.ntt-east.co.jp/

【NTT西日本エリアの問い合わせ先】
■Webでの故障申告・問い合わせ
https://www.customersupport.ntt-w.net/